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慢性腎臓病では水を飲んだほうが良い?
公開. 更新. 投稿者:腎臓病/透析.この記事は約2分5秒で読めます.
6,236 ビュー. カテゴリ:CKD患者の飲水指導
腎臓が悪い人は水分制限したほうがいいの?
透析患者までいくと、水分摂取制限があるのだろうと思いますが、CKDレベルでの水分摂取については、医師からどのように指導されているかを聞かないとよくわからない。
何も言われていないこともあれば、積極的に水分を摂るように言われている患者もいる。
日本腎臓学会の「慢性腎臓病生活・食事指導マニュアル」には、水分摂取について、以下のように記載されている。
尿の排泄障害がない場合には、水分は健常者と同様に渇感にまかせて摂取する。腎機能が低下している場合の水分過剰摂取または極端な制限は行うべきではない。
また、日本腎臓学会の「CKD診療ガイドライン」には、
水分摂取量は CKD の進展に影響を及ぼすか?
●CKD ステージ G1,2 では,水分負荷は腎機能保持に有効である.
●CKD ステージ G3 以降では,水分負荷により腎機能が悪化する可能性がある.
という記載があり、CKDステージG3=軽度~中等度低下(60>GFR≧45)という軽度の段階でも、水分負荷による悪影響も示唆されている。しかし脱水は、CKD のいずれのステージにおいても腎機能を悪化させる危険性があるため、適切な水分量の維持が重要である。
慢性腎不全の食事療法のポイント
①蛋白質
腎機能が正常の1/3以下の状態では、多量の蛋白質を摂ると、代謝された老廃物(尿素、尿酸、クレアチニンなど)が体外に十分排泄されないため、血液中の尿素窒素が上昇します。そこで血液中の尿素窒素をできるだけ低く保てるように、低蛋白とし、卵、肉、魚などの良質の蛋白質をできるだけ多くとるようにする。
しかし通常の食品のみで蛋白質制限の食事療法を行うとエネルギー不足になるため低蛋白の特殊食品(無~低蛋白含有量でありながらエネルギー含有量の高い食品が市販されている)を日常の食事に取り入れる。
②エネルギー量
エネルギーが不足すると、蛋白の異化が亢進するのでエネルギーは十分とる。体重当たり35kcal以上を糖質(米、でんぷんなど)、脂質(植物油、マヨネーズ、バターなど)より摂取する。
③ナトリウム
ナトリウムは添加食塩で1日3~5g程度とし、減塩しょうゆ、減塩ソースなどを上手に取り入れる。
④カリウム
カリウムは血清カリウム値が正常値を上回るようなときには、食事中のカリウム量を減らす工夫をする。そのためにはカリウム含量の低い食品を選ぶか、カリウム含量の高い食品(生野菜や果物、海藻、豆類、いも類など)は使用量を制限するか、調理法を工夫(ゆでると約1/3に減少)するなどする。
⑤水分
水分は、尿量が1日1000~1500cc以上あれば、何回にも分けてできるだけ多くとるようにします。しかし人工透析を受けている方は水分の制限が大切です。
⑥食欲
香辛料を上手に用いて食欲を増進させるようにする。
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