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ポンタールシロップの空腹時投与?
公開. 更新. 投稿者:痛み/鎮痛薬.この記事は約1分24秒で読めます.
3,956 ビュー. カテゴリ:嚥下痛とポンタールシロップ
「ポンタールシロップ 毎食前」
という処方があるという。
ポンタールシロップの添付文書上の用法は、以下のように記載されている。
通常小児1回0.2mL/kg(メフェナム酸として6.5mg/kg)を標準用量として頓用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとする。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
ポンタールみたいなNSAIDsには胃腸障害の副作用があり、食後服用が常識です。
原則として「1日2回」まで、という記載もあり、1日3回は過量なのではないか?という疑問も生じます。
このような処方の意図は、嚥下痛を抑える目的で処方されている可能性がある。
食事をしやすくするため、食前、つまり空腹時に服用せざるを得ないというわけだ。
食道癌と嚥下痛
嚥下痛を生じる疾患は様々だが、長期に渡り嚥下痛を生じ、嚥下痛による低栄養状態のリスクが高い疾患といえば食道癌である。
食道癌は、健康診断や人間ドックのときに、内視鏡検査などで発見されることもある。無症状で発見された食道癌は治る確率が高い。
初期には、食べ物を飲み込んだときに胸の奥がチクチク痛んだり、熱いものを飲み込んだときに染みるように感じることがある。
しかし癌が少し大きくなると、このような感覚を感じなくなるため、受診の機会を逃すことも少なくない。
そして進行するにつれて、狭窄感や嚥下困難の症状が現れてくる。
食道癌の治療は、外科療法を中心とし、術前・術後に化学療法や放射線療法が行われる。
狭窄感や嚥下困難の症状は、摂食に影響を与え、低栄養状態に陥らせる要因となる。
低栄養状態になると、手術後の傷口閉塞の遅延などを招き、治療計画に重大な影響を与える恐れがある。
そのため、食事の際に、狭窄感や嚥下困難の症状を和らげて、食べられるようにすることが大切なのである。
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