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パーキンソン病治療薬の一覧
公開. 更新. 投稿者:パーキンソン病.この記事は約2分47秒で読めます.
15,740 ビュー. カテゴリ:パーキンソン病治療薬一覧
分類 | 商品名 | 一般名 | 特徴 | |
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レボドパ含有製剤 | ドパストン/ドパゾール | レボドパ | ・パーキンソン病症状に最も有効。 ・悪心・嘔吐は多くの患者にみられる。他に不整脈、起立性低血圧、長期に服用(5~6年)で妄想が出現することがある ・wearing off、ジスキネジアを起こしやすい ・閉塞隅角緑内障のおそれがある患者は眼科を受診させる ・ある程度症状が進行した患者に用い、無動と筋固縮に効果がある ・DCI配合剤は、単剤の約1/5量で、同単剤と同等の臨床効果が得られる。 |
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ネオドパストン/メネシット/ドパコール | レボドパ+カルビドパ | |||
デュオドーパ | レボドパ+カルビドパ | |||
マドパー/イーシー・ドパール/ネオドパゾール | レボドパ+ベンセラジド | |||
スタレボ | レボドパ+カルビドパ+エンタカポン | |||
ドパミンアゴニスト | 麦角系 | パーロデル | ブロモクリプチンメシル酸塩 | (ドパミンアゴニスト) ・非高齢者患者の早期治療における第一選択薬。 ・消化器症状は投与初期にみられ、数日で消失することもある。 ・L-ドパ製剤よりも嘔気、幻覚・妄想、浮腫等の副作用の出現率が高い。 ・麦角系では心臓弁膜症や線維症など、非麦角系では日中過眠や突発的睡眠に特に注意が必要である。 ・L-ドパ製剤より作用はやや弱いが症状の日内変動(wearing off)が少ない。 (パーロデル) ・最初のドパミンアゴニストであり、パーキンソン症候群のみならず婦人科領域の疾患等にも適応症を有する ・CYP3A4の基質かつ阻害薬であるため、薬物相互作用に注意が必要 |
ペルマックス | ペルゴリドメシル酸塩 | ・麦角系薬剤であり、心臓弁膜症に注意が必要 ・通常、L-ドパ製剤と併用 ・間質性肺炎に注意する。 |
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カバサール | カベルゴリン | ・消失半減期が最も長く、1日1回の投与が可能 ・心臓弁膜症の発生リスクが高い ・間質性肺炎に注意する。 |
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非麦角系 | ドミン | タリペキソール塩酸塩 | ・国内でのみ販売されている。非麦角系ドパミンアゴニスト ・突発的睡眠について警告が設定されていないが、日中の眠気に注意が必要 |
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ビ・シフロール | プラミペキソール塩酸塩水和物 | ・ドパミンD2系/D1系受容体選択性、ドパミンD3/D2受容体選択性が最も大きい ・腎排泄型薬剤で、腎機能低下患者への投与に注意 |
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ミラペックス | プラミペキソール塩酸塩水和物 | ・ビ・シフロール錠の徐放性製剤 ・ビ・シフロール錠と効果が同等で、1日の服用回数を軽減できる ・高度な腎機能患者への投与は禁忌 |
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レキップ | ロピニロール塩酸塩 | ・ドパミンD2系/D1系受容体選択性、ドパミンD3/D2受容体選択性が大きく、ドパミンに近似 ・CYP1A2により代謝されるため、薬物相互作用に注意 |
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ハルロピ | ロピニロール塩酸塩 | ・貼付部位は胸部、腹部、側腹部、大腿部、上腕部。 | ||
ニュープロ | ロチゴチン | ・ドパミンアゴニスト唯一の経皮吸収型製剤 ・嚥下障害等により服薬が困難な場合でも使用しやすい ・経皮吸収により24時間血中濃度を安定に維持できる |
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MAO-B阻害薬 | エフピー | セレギリン塩酸塩 | ・wearing off に有効 ・レボドパでの治療効果が不十分な患者に効果がある レボドパと併用するときはレボドパの副作用が増強されるので少量から開始 |
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アジレクト | ラサギリンメシル酸塩 | 初期から進行期のwearing off現象までの治療に用いる 効果が非可逆性なので服用後1週間は効果持続 |
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エクフィナ | サフィナミドメシル酸塩 | wearing off現象の改善 グルタミン酸放出抑制作用もある |
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COMT阻害薬 | コムタン | エンタカポン | ・wearing off に有効 ・レボドパ製剤の副作用が出やすくなる ・L-ドパ製剤と同時に服用する同時に服用する必要がある。配合剤(スタレボ)を用いることで、患者の嚥下負担を軽減することができる。 |
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アデノシンA2A受容体拮抗薬 | ノウリアスト | イストラデフィリン | ・ドパミン受容体やドパミン代謝酵素に対して作用しない非ドパミン系製剤であり、アデノシンを抑制することでwearing-offを改善する。 ・レボドパに併用される。 ・wearing off 現象の改善に用いる ・off時間の短縮には1日20㎎、on時の運動機能の改善を期待する場合には40㎎投与できる。 |
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抗コリン薬 | アーテン | トリヘキシフェニジル塩酸塩 | ・口渇で投与中止にすることはないが、緑内障、前立腺肥大症、腸閉塞の患者には用いない ・軽症の患者の導入薬として用いられることが多い ・ジスキネジア、振戦、すくみ足に有効 ・認知症を悪化させることがある。 |
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アキネトン | ビペリデン | |||
ペントナ | マザチコール塩酸塩水和物 | |||
トリモール | ピロヘプチン塩酸塩 | |||
ドパミン遊離促進薬 | シンメトレル | アマンタジン塩酸塩 | ・レボドパよりも効果は弱いが、嘔気が出ない。また即効性があり、ジスキネジアにも有効。振戦への効果は乏しい。 ・抗コリン作用のある薬を併用することが多い。 ・抗パーキンソン作用はあまり強くないが、初期の軽い症状に効果がある。 |
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ノルアドレナリン前駆物質 | ドプス | ドロキシドパ | ・血圧が上昇する作用があるので、注意しながら少量から始めて増量していく。起立性低血圧に有効。 ・ジスキネジア、振戦、すくみ足に有効で、中等度から重度の患者に用いられる |
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レボドパ賦活薬 | トレリーフ | ゾニサミド | ・レボドパに併用される。 ・発汗減少により体温が上昇することがあるので、夏の炎天下での運動や仕事は避けたほうがよい。 ・on時の運動機能の改善には1日25㎎、off時間の短縮には1日50㎎を投与する。 ・振戦、wearing off に有効。 ・抗てんかん薬としてよりも少量で抗パーキンソン病効果あり。 |
パーキンソン病治療薬の作用機序
パーキンソン病は脳内の黒質(運動や姿勢を調節する部位)の神経が変性しドパミンが減少して、アセチルコリンの活性が高まることにより起こる疾患です。
パーキンソン病に用いられる薬は、脳内のアセチルコリンの働きが活発になっているのを抑え、ドパミンとのバランスを調整したり(抗コリン薬)、脳内の減少したドパミンを補ったり(ドパミン補充薬)、ドパミンができるのを促進したり(ドパミン放出促進薬)、ドパミンの受容体を刺激したり(ドパミン受容体作動薬)、ドパミンの分解を防いだり(MAO-B阻害薬)、併用薬のレボドパ(ドパミンの前駆体)を末梢での分解を防いで、脳への移行を増やしたり(COMT阻害薬)、脳内でノルエピネフリンに変わって作用したり(ノルエピネフリン補充薬)、併用薬のレボドパの作用を増強・延長したり(レボドパ賦活薬)、アデノシンA2A受容体を阻害して併用薬のレボドパが効いているオン時間を延ばし薬効が切れるオフ時間を短くしたりすることにより、手足のふるえ、筋肉のこわばりや動作が遅くなったり姿勢のバランスがとれなくなるのを改善する薬です。
レボドパ製剤
ドパミンに代謝され、不足したドパミンを補充する。合剤として併用されるDCI(ドパ脱炭酸酵素阻害薬)は末梢でレボドパを代謝するDDC(ドパ脱炭酸酵素)を阻害する。
MAO-B阻害薬
中枢でドパミンを分解する酵素(MAO)を阻害してドパミン濃度を上昇させる。
COMT阻害薬
末梢でドパミンを分解する酵素(COMT)を阻害する。
ドパミンアゴニスト
ドパミンD1D2受容体に結合し、ドパミン様作用を示す。
アデノシンA2A受容体拮抗薬
アデノシンA2A受容体を阻害してGABA神経系の作用を弱めて運動機能をスムーズにする
抗コリン薬
ムスカリン受容体を遮断し、ドパミン欠乏により相対的に過剰になったアセチルコリンの作用を抑える。
ドパミン遊離促進薬
ドパミンを分泌する神経を刺激して分泌を促進させる
ノルアドレナリン前駆物質
体内でノルアドレナリンとなり、不足したノルアドレナリンを補充する。
レボドパ賦活薬
チロシンからL-ドパへの代謝に関与するチロシン水酸化酵素の活性上昇、ドパミン放出増加、MAO-B阻害などが抗パーキンソン作用に関連すると考えられている。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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4 件のコメント
いつも参考にさせていただいています。
上の表にドパミンアゴニストが載っていなかったので、もしお時間があれば、追記していただけると助かります。
コメントありがとうございます。
チェックしていただき助かります。修正いたしました。
数ヶ月前に発覚し投薬を受けています
Ropinirol al を服用していましたが
嘔気 倦怠の副作用が続き
Trivastal 50mg Retard に移行中です
どういう薬なのでしょうか
なお当方 緑内障もあり
医師は薬を選ぶのに努力されています
コメントありがとうございます。
Trivastal 50mg Retard は日本では未発売の薬なので、よく知りません。申し訳ありません。
ドパミン作動薬のようなので、Ropinirol と同じような働きだと思います。