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OTC医薬品と併用禁忌の薬
公開. 更新. 投稿者:健康食品/OTC.この記事は約1分30秒で読めます.
3,671 ビュー. カテゴリ:OTCの併用禁忌
見逃しがちなOTCの併用禁忌について。
例えば、不整脈でサンリズムが処方された患者から、「花粉症でつらいからコンタック鼻炎Zを飲んでるんだけどいい?医師は良いって言ってたよ」という質問をされたとしよう。
サンリズムの添付文書には、併用注意として、以下のように記載されている。
セチリジン
臨床症状・措置方法
併用により両剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現したとの報告がある。
機序・危険因子
腎でのトランスポーターを介した排泄が競合するためと考えられている。
まあ、医師が良いって言ってるんだし、ジルテックとサンリズムの併用も併用注意ならそんなに問題ないだろう。と思いがち。
医療用医薬品側からのチェックとしては問題ないのかも知れない。
しかし、OTC側からの「コンタック鼻炎Z」を販売する側からの視点からはそうはいかない。
コンタック鼻炎Zの添付文書の「してはいけないこと」に、以下のように記載されている。
2.本剤を服用している間は、次のいずれの医薬品も使用しないでください
他のアレルギー用薬(皮膚疾患用薬、鼻炎用内服薬を含む)、抗ヒスタミン剤を含有する内服薬等(かぜ薬、鎮咳去痰薬、乗物酔い薬、催眠鎮静薬等)及びテオフィリン、リトナビル又はピルシカイニド塩酸塩水和物を含有する内服薬
つまり、サンリズムを服用している患者はコンタック鼻炎Zを使ってはいけない、禁忌なのである。
この患者が、次にドラッグストアでコンタック鼻炎Zを購入するときに「サンリズム服用中の患者はこの薬を服用できません」と薬剤師から説明された場合、「医師も薬剤師も飲んでいいって言ってたぞ!」というトラブルになりかねない。
医療用医薬品の併用禁忌と、OTC医薬品の「してはいけないこと」の内容が異なることに気を付けなければいけない。
OTC医薬品 | してはいけないこと |
---|---|
ファモチジン(ガスター10他) | (2)医療機関で次の病気の治療や医薬品の投与を受けている人 血液の病気,腎臓・肝臓の病気,心臓の病気,胃・十二指腸の病気,ぜんそく・リウマチ等の免疫系の病気,ステロイド剤,抗生物質,抗がん剤,アゾール系抗真菌剤 |
ニザチジン(アシノンZ錠他) | (2)医療機関で次の病気の治療や医薬品の投与を受けている人。 血液の病気,腎臓・肝臓の病気,胃・十二指腸の病気,ぜんそく・リウマチ等の免疫系の病気,ステロイド剤,抗生物質,抗がん剤,アゾール系抗真菌剤 |
ミコナゾール硝酸塩(メディトリート他) | (7)ワルファリン等の抗凝血剤を服用している人。(ワルファリンの作用である出血傾向が強くなる場合があります) |
オキシメタゾリン塩酸塩(ナシビンMスプレー) | (2)モノアミン酸化酵素阻害剤等を服用している人。 ※モノアミン酸化酵素阻害作用等を有する医薬品は以下のようなものがあり,いずれもパーキンソン病の治療に用いられます。また,ゾニサミドはてんかんの治療にも用いられます。 ●セレギリン塩酸塩 ●ゾニサミド ●エンタカポン |
フェキソフェナジン塩酸塩(アレグラFX他) | 2.本剤を服用している間は、次のいずれの医薬品も使用しないでください。 他のアレルギー用薬(皮ふ疾患用薬,鼻炎用内服薬を含む)、抗ヒスタミン剤を含有する内服薬等(かぜ薬、鎮咳去痰薬、乗物酔い薬、催眠鎮静薬等)、制酸剤(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤)、エリスロマイシン |
セチリジン塩酸塩(コンタック鼻炎Z他) | 2.本剤を服用している間は、次のいずれの医薬品も使用しないでください 他のアレルギー用薬(皮膚疾患用薬、鼻炎用内服薬を含む)、抗ヒスタミン剤を含有する内服薬等(かぜ薬、鎮咳去痰薬、乗物酔い薬、催眠鎮静薬等)及びテオフィリン、リトナビル又はピルシカイニド塩酸塩水和物を含有する内服薬 |
赤ブドウ葉乾燥エキス混合物(アンチスタックス) | (8)抗血小板剤(アスピリン、チクロピジン塩酸塩等)、抗凝血剤(ワルファリン、ヘパリン等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ等)で治療を受けている人。 |
イコサペント酸エチル(エパデールT) | 5)次の医薬品を服用している人。 ワルファリン等の抗凝血薬,アスピリンを含有するかぜ薬・解熱鎮痛薬・抗血小板薬,インドメタシンを含有する鎮痛消炎薬,チクロピジン塩酸塩やシロスタゾール等の抗血小板薬(出血傾向が強くなることがあります) |
OTC医薬品を併用しているという患者については、同じ成分の医療用添付文書を読むのではなく、そのOTC医薬品自体の添付文書を読む必要がある。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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