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着色料は危険?医薬品に使われる着色料
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約3分17秒で読めます.
6,463 ビュー. カテゴリ:着色料の危険性
米食品医薬品局(FDA)は2025年1月15日、発がん性の懸念があるとして、菓子や経口薬などに使われる合成着色料「赤色3号」の使用を禁止すると発表しました。
日本の消費者庁は「日本では人の健康を損なう恐れのない添加物として指定され、使用が認められている」と安全性を強調しています。
赤色3号は、日本ではかまぼこや福神漬に使われています。
医薬品の着色料としても使われています。
内服の医薬品に使用されるタール色素は「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」で定められており、以下の11種類がある。
赤色2号(別名アマランス(Amaranth)
赤色3号(別名エリスロシン(Erythrosine))
赤色102号(別名ニューコクシン(New Coccine))
赤色104号の(1)(別名フロキシンB(Phloxine B))
赤色105号の(1)(別名ローズベンガル(Rose Bengal))
赤色106号(別名アシッドレッド(Acid Red))
黄色4号(別名タートラジン(Tartrazine))
黄色5号(別名サンセットイエローFCF(Sunset Yellow FCF))
緑色3号(別名ファストグリーンFCF(Fast Green FCF))
青色1号(別名ブリリアントブルーFCF(Brilliant Blue FCF))
青色2号(別名インジゴカルミン(Indigo Carmine))
外用薬や化粧品に用いられるものはさらに多いが、内服ほどリスクは高くない。
そもそも石油や石炭を原料としたタール色素を食すということには、抵抗を感じる。
いずれ全てのタール色素は使用不可となっていくのだろうか。
ただ合成着色料だけが危険というわけではなく、コチニール色素みたいな天然着色料でも危険なんですけどね。
赤色3号は発癌性の「懸念」があるから使用禁止ということなので実際に判明しているリスクではないが、必要性の乏しい領域での使用は禁止としていくべきだろう。
日本での使用もいずれ禁止されるのだろうけど、消費者庁が安全性を強調している理由はアメリカで使えなくなった合成着色料の輸出先が日本になるからなのかな、てゆう風にも思ってしまう。
ただ、着色料が使えなくなって全部真っ白の錠剤になったら、一包化の監査が困るなあという懸念はある。
赤色3号はエリスロシン?
医薬品の添加物をみると、赤色〇号とか黄色〇号といった合成着色料、食用タール色素が含有されている薬をみかける。
最近は、ADHDの原因などと取りざたされ、諸外国でも使用禁止となっている国が多く、減ってはいるが、日本ではまだ使用されている現状。
医薬品に使用されるタール色素は「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」で定められており、以下の11種類がある。
赤色2号(別名アマランス(Amaranth)
赤色3号(別名エリスロシン(Erythrosine))
赤色102号(別名ニューコクシン(New Coccine))
赤色104号の(1)(別名フロキシンB(Phloxine B))
赤色105号の(1)(別名ローズベンガル(Rose Bengal))
赤色106号(別名アシッドレッド(Acid Red))
黄色4号(別名タートラジン(Tartrazine))
黄色5号(別名サンセットイエローFCF(Sunset Yellow FCF))
緑色3号(別名ファストグリーンFCF(Fast Green FCF))
青色1号(別名ブリリアントブルーFCF(Brilliant Blue FCF))
青色2号(別名インジゴカルミン(Indigo Carmine))
赤色3号は「エリスロシン」となっている。まさか、あの抗生物質は色素だったのか?と、気になったので調べてみたが、色素のエリスロシンは、
医薬品のエリスロシン(エリスロマイシン)1)は、
全く構造式が違う。
抗菌薬はErythrocinで、着色料はErythrosineでした。
着色料と遮光保存
遮光保存で気になるのは、効果の減弱よりも変色・退色であると思っている私です。
フルイトラン錠2mgには「光により表面の色が退色(主薬の含量に影響はない)することがある。」と記載されているが、「効果に影響はない」と言われても、色が薄くなっていることが、患者に与えるインパクトは想像に難くない。
合成着色料で色の付いている薬は、遮光袋に入れたり、引き出しにしまうなど、遮光対策を行ったほうがよい。
参考文献
1)エリスロシン錠 添付文書
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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