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テオフィリンの小児薬用量は?
公開. 更新. 投稿者:喘息/COPD/喫煙.この記事は約1分23秒で読めます.
2,657 ビュー. カテゴリ:テオフィリンの用量
テオフィリンの「用法・用量に関連する使用上の注意」に、「日本小児アレルギー学会:小児気管支喘息治療・管理ガイドライン」に記載されている小児薬用量が載っているが、2020年1月の添付文書改訂で、ガイドライン2012のものから2017のものに変わった。
<参考:日本小児アレルギー学会:小児気管支喘息治療・管理ガイドライン20171>
6〜15歳では8〜10mg/kg/日(1回4〜5mg/kg 1日2回)より開始し,臨床効果と血中濃度を確認しながら調節する.
ガイドライン2012では、
年齢 | テオフィリン1回投与量の目安 |
---|---|
6か月未満 | 原則として投与しない |
6か月~1歳未満 | 3mg/kg |
1歳~2歳未満 | 4~5mg/kg |
2歳~15歳 | 4~5mg/kg |
という記載があったが、幼児には具体的な薬用量を記載するよりも、基本的に投与を控えたほうがよいだろう。
用法用量には、「1回4〜8mg/kgを,1日2回」と記載されているので、1日8~16mg。
10mg/kgで効果不十分なら増量を考えるということ。
テオフィリンの抗炎症作用
テオフィリンの有効血中濃度は10~20μg/mLですが、比較的低用量の5~10μg/mL程度の血中濃度で抗炎症効果が認められるという。
小児の場合特に、痙攣などの副作用もあるので、低用量からスタートするのが望ましい。
テオフィリンの非線形
一般にテオフィリンの有効血中濃度は10~20μg/mLといわれてきましたが、現在は気管支喘息にとって有効な抗炎症作用や呼吸促進作用が5μg/mLからみられることから、5~15μg/mLといわれています。
テオフィリンは肝代謝型の薬物で代謝酵素活性はCYP4501A2に依存します。
CYP1A2を阻害する薬剤としてはメキシレチン、エノキサシン、フルボキサミンなどがあります。
テオフィリンは主要代謝経路では飽和が観察され、治療濃度範囲内で投与量比以上に血中濃度が上昇し、非線形性が認められますので、注意が必要です。
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