記事
金額の高いジェネリックに変更調剤しちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:製剤/ジェネリック.この記事は約3分5秒で読めます.
7,539 ビュー. カテゴリ:テオドールからテオロングに変更調剤しちゃダメ?
先発品より薬価の高い後発医薬品、というものが存在する。
テオロングとか、セニランとか、アモリンとか。
これらは、「診療報酬において加算等の算定対象となる後発医薬品」からは除外される。
後発医薬品調剤体制加算を算定する際に計算するジェネリックの対象にはならないというわけです。
ところで、勘違いしていましたが、
テオドール錠200mg(薬価18円) 2錠 1日2回、という処方せんを受け付けた場合、
テオロング錠200mg(薬価19.4円) 2錠 1日2回、に変更調剤しちゃダメかと思っていた。
別に良いのです。
高くてもジェネリックなので。
加算の算定対象にはならないだけで。
積極的に変える薬局はありませんが。
薬価も上がるので、患者さんの了承を得るのは難しいですが。
というか、患者が負担する金額は薬価ではなく薬剤料。
テオドール錠200mg(薬価18円) 2錠は、36円で点数に直すと4点。
テオロング錠200mg(薬価19.4円) 2錠は、38.8円で点数に直すとこれも4点。
テオドールだけの処方ってことはあまり無いと思うので、ずれることもありますが、薬剤料としては変わらない可能性も高い。
負担金が変わらなければ、了承していただける可能性も高い。
テオロングしか在庫が無い。。。なんて理由で変更してはいけませんが、患者さんの了承さえ頂ければ、変更調剤できることを頭の片隅に。
値段の低いジェネリックから高いジェネリックに変えちゃダメ?
処方箋にジェネリック名で記載されていて、別のジェネリックに変更調剤する場合、値段が高くなってはダメか?
というルールについても、改めて聞かれるとあいまい。
患者や支払い側からしてみると、処方せんに記載されている商品より負担金が上がるわけだから、納得のいくものではないとも思う。
しかし、この場合も値段が高くなることを禁じられているわけではない。
薬局の在庫の都合上からも、同一成分の薬を何種類も置きたくない。
Q:処方せんに医師の変更不可の指示がなく、患者の同意も得られている場合、銘柄が指定されて処方された後発医薬品を別銘柄の後発医薬品に変更して調剤するとき、薬剤料(薬価)は上がってもよいのですか?
A:同一規格・同一剤形の後発医薬品へ変更することにより値段が上がる場合、当該薬局で備蓄している後発医薬品の銘柄等を説明した上で患者の了解が得られれば、変更調剤を実施することが可能です。平成22年度調剤報酬 後発医薬品一問一答 NMP エーザイの医療関係者向けサイト
安いジェネリックから高いジェネリックへの変更調剤も可能。
「患者の了解」ってのが何の了解なのかわかりませんが、「高くなっても良いですか?」って聞いて「了解」してくれる患者さんは少ないだろう。
そこらへんはのらりくらりと。
値段の高いものに変えてはいけないことが明示されているのは、別剤形のジェネリックへの変更調剤。
《 異なる含量規格または類似する別剤形のジェネリック医薬品への変更についての留意点 》
1.変更調剤後の薬剤料が変更前のものと比較して同額以下であるものに限り対象となる
2.規格または剤形の違いにより効能・効果や用法・用量が異なる場合には対象外とする
3.類似する別剤形の医薬品とは、内服薬のうち、次に掲げる分類の範囲内にある他の医薬品のことであるア: 錠剤(普通錠),錠剤(口腔内崩壊錠),カプセル剤,丸剤
イ: 散剤,顆粒剤,細粒剤,末剤,ドライシロップ剤(内服用固形剤として調剤する場合に限る)
ウ: 液剤,シロップ剤,ドライシロップ剤(内服用液剤として調剤する場合に限る) 日本ジェネリック株式会社 処方・調剤FAQ 薬局編
正直、ココの部分、ノーチェックでした。
錠→OD錠とか、細粒→顆粒とか、薬価調べずに行っていた。やべー。以後気を付けよう。
また、
ただしすでにその患者が当該一般名に該当する先発医薬品またはGE医薬品を服用していた場合には,当該医薬品の薬剤料と比較したうえで,変更調剤後の薬剤料が同額以下になることを確認しなければなりません。調剤と情報2012.9
過去の履歴からも確認が必要ということか。これはまあ、いいか。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。
2 件のコメント
上記のQ&Aは後発⇒後発の話であって、テオドールは後発医薬品ではないからテオロングへの変更は出来なくないですか。
コメントありがとうございます。
すみません、引用していた部分は話がズレていました。
しかし、テオドール→テオロングへの変更調剤をしてはいけない、ということは無いと思われます。