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パルミコート吸入液はメッシュ式で吸入しちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:喘息/COPD/喫煙.この記事は約2分50秒で読めます.
2,822 ビュー. カテゴリ:パルミコート吸入液はメッシュ式で吸入しちゃダメ?
現在、わが国で使用可能なステロイド吸入液はブデゾニドだけである。
ブデゾニド吸入に関する基礎的データはジェットネブライザーからのものである。
メッシュ式は気道にどれだけブデゾニドのエアロゾルが到達するか、蓄積されたデータが乏しく、用量との関連から現時点ではブデゾニド投与に関しては推奨されていない。
パルミコート吸入液の添付文書には以下のように記載されている。
本剤を吸入する際には、ジェット式ネブライザーを使用すること。なお、ネブライザーは機種により使用法・性能が異なるため、患者に対してその使用法をよく指導し、習熟させること。なお、必要に応じて、患者の保護者またはそれに代わり得る適切な者にもその使用法をよく指導し、習熟させること。
乳幼児の気管支喘息の治療では、吸入ステロイドとして、パルミコート(ブデソニド)吸入液がよく処方される。
パルミコート吸入液は、薬液を霧状にするネブライザーを使って肺内に吸入させるもので、加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)あドライパウダー定量吸入器(DPI)とは異なり、通常の呼吸で吸入できることから、乳幼児に使いやすい。
ネブライザーには、ジェット式、メッシュ式、超音波式の3つのタイプがある。
このうち、パルミコートの吸入用として現在最も普及しているのは、ジェット式である。
ジェット式は圧縮した空気を用いて薬液を霧状にする。
音が大きい、比較的大型で携帯に不向き、使用時に電源が必要な場合が多いといった短所があるが、比較的安価で耐久性に優れ、使用実績が豊富である。
メッシュ式は、振動などにより薬液をメッシュの穴から押し出して、霧状にする。
ジェット式に比べて、静かで小型軽量、携帯性に優れ、電池で駆動可能、傾けて使用できるなどの長所があるが、メッシュに薬剤が詰まるため、一定期間ごとにメッシュを交換する必要がある。
日本小児アレルギー学会の「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017」には、喘息治療に使用するネブライザーとして、メッシュ式も掲載されている。そのため、保護者が携帯性などを重視する場合や、子どもがジェット式の音を怖がる場合には、メッシュ式を薦めてもよいと考えらえる。
超音波式は、薬液に振動を与えて霧状にするもので、水を入れて加湿するなどの利用に適している。
液体中に微細粒子が分散している懸濁液では、振動により薬効成分が沈殿し、上澄みだけの吸入になるため、懸濁液であるパルミコートの吸入には適さない。
参考書籍:日経DI2018.1
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