2024年12月18日更新.2,481記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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蛋白結合率の高い薬

蛋白結合率の高い薬

蛋白結合率の高い薬を併用すると相互作用が出る、と思っている。

ワーファリンとNSAIDsとか。

添付文書の記載から、蛋白結合率の高い薬をみると、

アコレート:99%以上
アーチスト:94.2~96.1%
アラバ:99.38%
アリセプト:92.6%
アレビアチン:約90%
ウリトス:87.1~88.8%
エバステル:99.9%以上(エバスチン)、97.4~97.7%(カレバスチン)
オステラック:99%
ガスモチン:99.0%
ガナトン:96%
クラリチン:96.8~97.9%(ロラタジン)、73.3~75.6%(DCL)
クレストール:89.0%(日本人)~88.0%(外国人)
サインバルタ:97~99%
サムスカ:98.0%以上
ザジテン:約75%
シアリス:94%
シュアポスト:98.3~98.6%
ジメリン:85.1%(pH6.5)、88.1%(pH7.4)、85.0%(pH8.4)
ジルテック:平均92%(90.7~92.5%)
スーテント:約95%(スニチニブ)、約90%(N-脱エチル体)
ステーブラ:87.1~88.8%
スピリーバ:72%
セルテクト:93.3~98.7%
セレニカ:>90%
セレベント:98%以上
ソレトン:98%
デパケン:>90%
ハイペン:99%
バイアスピリン:約90%(低濃度域)、約75%(高濃度域)
バイナス:97~98%
バキソ:99.8%
パルミコート:約90%
ピメノール:約80%
フェナゾックス:99.1%
ブロプレス:99%以上
ペオン:98%
ペンタサ:約70%(メサラジン)、約88%(アセチル体)
メタルカプターゼ:100%
レリフェン:99%以上
ロキソニン:97.0%、92.8%(trans-OH体)
ロトリガ:99%以上
ワーファリン:97%

蛋白結合率の高い薬同士を併用すると、その分結合できる血漿タンパクが少なくなるので、遊離型が増えて、作用増強、副作用増加につながるような気がする。
けど、上記の薬同士で特別相互作用が多い、とはあまり感じないのですが。

ブロプレスとかアーチストとか、ワーファリンと併用してもあまり問題なさそうだし。

相互作用って難しいなあ。

蛋白結合率の高い薬と高齢者

高齢になると食事量が減り、低アルブミン血症を呈する方が多くなる。
蛋白結合率の高い薬は、アルブミン(蛋白)と結合していない遊離型が増えて副作用が増える。
食事はとれているか、やせてきていないか、など患者の生活や様子に目を向けることが重要になる。

リウマチ患者の死亡原因疾患は肺炎(間質性肺炎を含む)が少なくない。
メトトレキサート(リウマトレックス)では副作用の間質性肺炎の危険因子・誘因として、低アルブミン血症が知られている。
メトトレキサートは、約50%が血中で蛋白と結合しており、低アルブミン血症によって遊離メトトレキサートが増えることで副作用のリスクが高まる。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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