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リーマスは「食塩制限患者」に禁忌?
公開. 更新. 投稿者:うつ病.この記事は約2分39秒で読めます.
2,136 ビュー. カテゴリ:リーマスと食塩制限患者
リーマスは高血圧患者に禁忌なの?
リーマスの禁忌に「食塩制限患者」という記載がある。珍しい記載である。
リーマスの禁忌は以下の通り。
1. てんかん等の脳波異常のある患者[脳波異常を増悪させることがある。]
2. 重篤な心疾患のある患者[心疾患を増悪し、重篤な心機能障害を引き起こすおそれがある。]
3. リチウムの体内貯留を起こしやすい状態にある患者[リチウムの毒性を増強するおそれがある。]
(1) 腎障害のある患者
(2) 衰弱又は脱水状態にある患者
(3) 発熱、発汗又は下痢を伴う疾患のある患者
(4) 食塩制限患者
4. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
「リチウムの体内貯留を起こしやすい状態にある患者」の一つに「食塩制限患者」と書かれている。
高血圧患者であれば、食塩制限を指示されていることが多いが、高血圧患者にリーマスは禁忌ということになるのだろうか。
逆に高血圧であっても食塩制限しなければリーマス服用可能ということになるのだろうか。
リチウムは腎臓で糸球体ろ過を受けた後、近位尿細管においてナトリウムの再吸収システムを介して効率よく再吸収される。
ここで、低塩食などにより体液中のナトリウムが低下すると代償的にナトリウムの再吸収システムが亢進し同時にリチウムの再吸収も亢進するため、リチウムの体内量が増大する。以上のことから、食塩制限患者に対しては炭酸リチウムの投与は禁忌とされている。
炭酸リチウムは治療域と中毒域との差が小さいので血中リチウム濃度の測定と、慎重な臨床観察が必要である。
副作用としては、リチウム中毒として、嘔気、嘔吐、下痢、食欲不振、嚥下困難、粗大振戦、筋攣縮、運動障害、運動失調、脱力、運動過少、傾眠、眩暈、発熱、発汗、言語障害、錯乱などが起こる。更に進むとせん妄、昏迷などが起こってくる。
リーマスの相互作用にも、利尿剤〔チアジド系利尿剤、ループ利尿剤等〕、アンジオテンシン変換酵素阻害剤〔エナラプリルマレイン酸塩等〕、アンジオテンシンII受容体拮抗剤〔ロサルタンカリウム等〕と記載されており、高血圧患者で注意が必要なのは間違いない。
ただ、高血圧だけど大してナトリウム制限、食塩制限をしていないという患者なら大丈夫…なのかも知れない。
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