更新日:2016年6月5日.全記事数:3,136件.

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カマ服用中に大量の牛乳を飲んではいけない?


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ミルクアルカリ症候群とは?

酸化マグネシウムの相互作用について、薬情に「大量の牛乳」と書かれる。
これについて聞かれることがあるが、具体的な量がわからない。

酸化マグネシウム製剤の添付文書の相互作用に「大量の牛乳、カルシウム製剤:milk-alkali syndromeがあらわれるおそれがある」と記載がありますが、具体的な量はどのくらいですか?

milk-alkali syndrome(ミルク・アルカリ症候群)は身体の要求量・排泄能力以上のカルシウム摂取により生じる可能性があります。したがって、それぞれのカルシウム要求量を考慮して推奨量程度を摂取している状況であれば、酸化マグネシウム製剤を服用してもほとんど問題とならないと考えられます。 ただし、ミルク・アルカリ症候群の病態にみられる高カルシウム血症の症状(倦怠感、食欲不振、多飲、多尿、口渇、嘔吐、情緒不安定等)が生じた場合には医療機関を受診することをお勧めいたします。特に腎機能が低下している方など高カルシウム血症を生じやすい場合には注意が必要となります。参考:吉田製薬製品情報

日本人のカルシウム所要量は600mg。
牛乳コップ1杯200ccでカルシウム200mgくらい。

牛乳だけでカルシウムを摂取するとしたら1日600cc。
「毎日コップ3杯の牛乳を健康のために飲んでいます」というような人にはミルクアルカリ症候群についての注意喚起が必要になるだろう。

Q:ミルク・アルカリ症候群の症状は?

A:大量の牛乳(カルシウム)やカルシウム製剤と炭酸カルシウムや酸化マグネシウム等の制酸薬を併用した症例に発症し,高カルシウム血症,高リン血症,高窒素血症,アルカローシス,異所性石灰化および腎不全などを主徴とした病態である。臨床症状として,吐き気,嘔吐,頭痛,多飲,昏睡などが生じ,また角膜や腎に異所性石灰化を認める。発現機序は不明だが,血清カルシウム濃度の上昇と,血清pHの上昇が示唆されている。質疑応答 2008年3月

胃潰瘍に対して、胃の粘膜を保護する牛乳と、制酸剤であるマグネシウム製剤を併用するという治療法が、以前に行われていたことがあるそうだ。

20世紀の初め頃に、胃潰瘍の治療のために、牛乳とマグネシウム製剤とを、一緒に飲むという治療がありました。
マグネシウム製剤には、酸を抑える働きがあります。
牛乳は栄養を付け、粘膜を保護する、という目的ですね。

ところが、その治療を受けた人の中で、嘔吐したり、意識障害を起こしたりする患者さんが複数現れたのです。
その患者さんの血液の中のカルシウムは、異常に高い値を示しました。
要するに、高カルシウム血症が起こったのですね。

このように、牛乳やカルシウムの摂り過ぎと、マグネシウムの服用が、ミックスして起こるカルシウムの異常を、「ミルクアルカリ症候群」と呼びます。

現在ではこうした治療は行なわれていません。ミルクアルカリ症候群のメカニズム:六号通り診療所所長のブログ:So-netブログ

ミルクアルカリ症候群のことを知らなければ、こういう治療法もアリだと思ってしまいますね。

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