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カルシウムの補給には「吸収型」カルシウムが良い?
公開. 更新. 投稿者:骨粗鬆症.この記事は約2分44秒で読めます.
3,092 ビュー. カテゴリ:カルシウムの種類
カルシウム製剤でよく使われるのは「アスパラCA」、アスパラギン酸カルシウムです。
しかし、カルシウム製剤には「グルコン酸カルシウム」「パントテン酸カルシウム」「乳酸カルシウム」「沈降炭酸カルシウム」「リン酸水素カルシウム」など様々な種類があります。
何が違うのでしょうか?
カルシウム製剤の優劣をつけるとすると、どれだけ多く吸収されるかということになるかと思います。
まずカルシウム(Ca)はカルシウム単体では自然には存在しません。
他の元素とくっついて存在しています。
カルシウムを多く含む食品は、リン酸とカルシウムが結びつき、「リン酸カルシウム」として存在します。
貝殻や珊瑚、卵殻は、炭酸とカルシウムが結びついた「炭酸カルシウム」です。野菜は「シュウ酸カルシウム」、昆布や海藻は「アルギン酸カルシウム」という形で存在しています。
これらの他の元素と結びついたカルシウムは、胃で消化され胃液に含まれる胃酸でその結合を解かれ、カルシウムイオンとなり、腸で吸収され血液を通して、骨や筋肉へと運ばれます。
知っていますか?カルシウムの”吸収率”のこと | 一般社団法人Jミルク Japan Dairy Association (J-milk)
牛乳のカルシウム吸収率は約40%。
小魚のカルシウム吸収率は約33%。
野菜のカルシウム吸収率は約19%。
そして、最近ドラッグストアでみる「吸収型カルシウム」ユニカルのカルシウムの吸収率は牛乳の約1.35倍とのこと。
「吸収型」カルシウムってなんぞや?とまあ調べてみると、サメ軟骨抽出物によって腸からの吸収性を高めたカルシウムなのだそうだ。貝を原料としているので、炭酸カルシウムです。
「日本人は牛乳に含まれる乳糖が分解できないので、 牛乳の栄養分を吸収できない」
「牛乳を飲むと血液中のカルシウム濃度が急上昇して、逆にカルシウムが排泄される」
牛乳はカルシウムの吸収速度が速すぎるので、日本人には適していないという話もあります。
じゃあ「吸収型カルシウム」はなお悪いのではないか?
最終的に何がベストなのかわからなくなりましたが、海に囲まれた島国日本に住む日本人のカルシウム摂取源としては、牛乳やチーズよりも貝類のほうが適しているのではないのかという個人的な意見で終わります。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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