2024年11月4日更新.2,470記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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わかりにくい一般名処方

一般名処方マスタ

処方せんに記載する一般名処方の標準的な記載(一般名処方マスタ)について(平成25年4月1日現在)|厚生労働省

一般名処方も多くなってきましたが、一般名処方マスタを眺めるとわかりにくいものも多く。

①【般】プロメタジン1.35%等配合非ピリン系感冒剤
②【般】ケトプロフェンテープ20mg(7×10cm非温感)
③【般】ポビドンヨード外用液7.5%
④【般】ポビドンヨード外用液10%(エタノール非含有)
⑤【般】リバビリンカプセル200mg:RE
⑥【般】シクロスポリンカプセル10mg:NE
⑦【般】メトホルミン塩酸塩錠250mg:GL
⑧【般】テオフィリン徐放錠200mg(12~24時間持続)
⑨【般】沈降炭酸カルシウム口腔内崩壊錠250mg(高リン血症用)

①はPL配合顆粒。
プロメタジンがメインの成分みたいになってる。
でも、成分全部並べると、処方せんが大変なことになるんだろうな。

②はモーラステープ20mg。
非温感ってことは温感タイプのケトプロフェンテープなんかもあるのかと思ったら無さそう。
でも、ジェネリックで販売されないとは限らないし。

③がイソジンスクラブ液7.5%で、④がイソジン液10%。
エタノール非含有ってなんだろう、と思ったら、イソジンフィールド液10%なんてのもあって、こちらはエタノール含有。

⑤はレベトールカプセル200mg。
リバビリンのジェネリックには、リバビリン錠200mgRE「マイラン」ってのがあります。
レベトールもコペガスもリバビリンで同じ成分ですが、リバビリン錠200mgRE「マイラン」はレベトールのジェネリック。なのでRE。

⑥はネオーラル10mgカプセル。
シクロスポリンの先発にはネオーラルとサンディミュンがありますが、NEとなっているのでネオーラルの一般名。

⑦はグリコラン錠250mg。
GLとなっているので、メトグルコは使っちゃダメ。

⑧はテオドール錠200mg。
12~24時間持続だから1日1~2回の用法のテオドール。
ユニフィルは1日1回だから、それと区別。

⑨はカルタンOD錠250mg。
高リン血症用となっているので、炭カル錠と区別。

いつも、【般】テオフィリン徐放錠200mg(12~24時間持続)って処方受け付けてる薬局が、【般】テオフィリン徐放錠200mg(24時間持続)って処方を稀に受けても間違ってテオドール調剤しそう。

また、一般名処方マスタの標準的な記載では「【般】+一般的名称+剤形+含量」とされ、頭の部分に「【般】」という記号がつけられていますが、必ずしもこの記号は必須とされているわけではありません。

一般名処方による調剤ミスとかも増えているようで。
注意です。

一般名処方マスタ更新

” 一般名処方マスタ等が更新(Update) アポネットR研究会・最近の話題

一般名処方をまだそんなに多く受け付けていないので、あまり問題とはなっていない。

アダラートの一般名処方が、LもCRも「ニフェジピン徐放錠」だった、という問題。

【般】ニフェジピン徐放錠20mg(12時間持続)
【般】ニフェジピン徐放錠20mg(24時間持続)

にして解決、なるのか。

もう、面倒くさいったらありゃしない。

これが薬剤師の望んでいた形なのだろうか。

わかりにくい一般名

「【般】ジアスターゼ・生薬配合剤散」と処方箋に記載されてきた。

???

調べてみると、KM散やらFK配合散散やら、そこらへんの胃腸薬のことらしい。

このような配合散の成分組成はオリジナルな気がしてたので、一般名などというものが存在していたのが不思議な気がした。

KM散の成分組成
日局 メタケイ酸アルミン酸マグネシウム…400mg
日局 ジアスターゼ…100mg
日局 炭酸水素ナトリウム…300mg
日局 沈降炭酸カルシウム…200mg
日局 チョウジ末…10mg
日局 ウイキョウ末…20mg
日局 ケイヒ末…74.5mg
日局 ショウキョウ末…24.5mg
日局 オウレン末…50mg
日局 サンショウ末…1mg
日局 カンゾウ末…118mg

FK配合散の成分組成
日局 メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 0.4g
日局 炭酸水素ナトリウム 0.3g
日局 沈降炭酸カルシウム 0.1g
日局 ジアスターゼ 0.2g
日局 オウレン末 0.05g
日局 チョウジ末 0.01g
日局 ウイキョウ末 0.025g
日局 ショウキョウ末 0.01g
日局 サンショウ末 0.001g
日局 ケイヒ末 0.082g
日局 カンゾウ末 0.12g

微妙な違いは許容範囲なのでしょうか。

KM散、FK配合散には後発フラグは立っていないが、同成分の薬で、NIM配合散、ピーマーゲン配合散などには後発フラグが立っていた。

ピーマーゲン配合散の成分組成
(日局)ジアスターゼ 100mg
(日局)合成ケイ酸アルミニウム 400mg
(日局)炭酸水素ナトリウム 200mg
(日局)沈降炭酸カルシウム 200mg
(日局)ケイヒ末 60mg
(日局)ウイキョウ末 20mg
(日局)ショウキョウ末 15mg
(日局)センブリ末 2mg
(日局)サンショウ末 1mg

成分違いますがな。

ジアスターゼ・生薬配合剤散で検索したらピーマーゲンも出てきたのですが、違うのだろうか。というか、医師の処方意図とは異なる可能性がある。疑義照会して「ジアスターゼ・生薬配合剤散」は何のことか?確認する必要があるかも知れない。なんだその一般名。

とりあえず一般名処方加算算定目的で一般名にしてくるのはやめてほしい。

似たような組成の一般名に「【般】炭酸水素ナトリウム・ゲンチアナ・ジアスターゼ配合散」なんてのもある。ビットサンなどのことのようだが、ゲンチアナは生薬だし、「【般】ジアスターゼ・生薬配合剤散」でも間違いではないような気がする。

わかりにくい一般名を記録する。配合剤は特にわかりづらい。

【般】ベタメタゾン・ゲンタマイシン配合軟膏 =リンデロンVG軟膏
【般】フルオシノロンアセトニド・フラジオマイシン配合軟膏=フルコートF軟膏
【般】ベタメタゾン・フラジオマイシン配合点眼点鼻液=点眼・点鼻用リ ンデロンA液
【般】ヒドロコルチゾン・フラジオマイシン等配合軟膏=プロクトセディル軟膏
【般】大腸菌死菌・ヒドロコルチゾン配合軟膏=強力ポステリザン軟膏
【般】酪酸菌配合錠=ビオスリー配合錠

今まで先発品で記載されていた病院・診療所が一般名処方に切り替わる際に、医療事務が一般名処方マスタから探して変更している場合、医療事務の選択間違いという可能性もあるので、疑義が生じたら問い合わせすることが必要。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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yakuzaic
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