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骨粗鬆症患者はカルシウムをたくさん摂ったほうがいい?
公開. 投稿者:骨粗鬆症.この記事は約2分4秒で読めます.
2,869 ビュー. カテゴリ:高カルシウム血症
骨粗鬆症患者には、カルシウム製剤や、カルシウムの吸収を助けるビタミンD製剤が処方されます。
そのため、患者自身も積極的にカルシウムを摂取しようとします。
日本臨床内科医会が作っているリーフレット「骨粗しょう症Q&A」には、以下のように記載されています。
Q8 カルシウムを多く摂りすぎる心配はありませんか?
A カルシウムの摂りすぎが問題になることは、基本的にはありません。できるだけ多く摂る工夫をしてください。ただし、活性型ビタミンD製剤を服用している人は、無理して多く摂る必要はありません。この薬はカルシウムの吸収を助けるので、摂りすぎると血液のカルシウム濃度が高くなってしまう場合もあります。詳しくは、医師にご相談ください。
基本的には、積極的にカルシウムを摂取したほうがよい。
しかし、ビタミンD製剤などの医薬品がすでに処方されている患者は、サプリメントの摂取などで極端にカルシウムを摂取すると、高カルシウム血症という副作用を生じる恐れがある。
高カルシウム血症の症状としては、「食欲減衰」「倦怠感」「浮動性めまい」「悪心」「脱水」「口渇」「無力症」「意識レベルの低下」「嘔吐」「傾眠」などがある。
しかし、「だるさ」や「いらいら」「眠気」などは副作用ではなくても日常的に感じている人も多く、それを薬のせいにされる可能性もあるので、症状の聴取の際には聞き方に気をつける必要がある。
脱水時に高カルシウム血症を起こすことが多いので、①気温が高いとき(夏場)②風邪で食欲不振になったとき③下痢症状が出たとき、などはとくに注意する。
ウルソでカルシウム吸収促進?
市販のカルシウム剤にウルソデオキシコール酸が含まれていることがある。
カルシウムとウルソ。
あまりイメージはつきませんでしたが、ウルソデオキシコール酸がカルシウムの吸収を促進させるらしい。
胆汁うっ滞を起こす原発性胆汁性肝硬変や硬化性胆管炎では小腸への胆汁酸の分泌が減少します。
すると、脂溶性ビタミンであるビタミンD、E、K、Aの吸収が障害されます。
ビタミンDは腸管からのカルシウム吸収を調節する活性型ビタミンDの前駆物質ですのでビタミンD不足が骨の減少をもたらす原因となります。
また、脂肪酸の吸収も障害されるため、腸管内の脂肪酸とカルシウムが結合し、カルシウム吸収はさらに低下することになります。
つまり、ウルソでカルシウム吸収促進、の前に、ウルソで脂溶性ビタミン吸収促進、があるわけです。
ウルソで胆汁の流れをよくして、脂溶性ビタミンのビタミンDの吸収を促進して、それに伴いカルシウム吸収も促進されるということ。
じゃあ、ビタミンD入れればいいじゃん、ということではないのかなあ。
市販薬って難しい。
骨粗鬆症予防にウルソの処方とか見たことないし。
ウルソの副作用に高カルシウム血症とかもないし。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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