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エストラーナテープを切って使っても良い?
公開. 更新. 投稿者:月経/子宮内膜症.この記事は約2分17秒で読めます.
7,006 ビュー. カテゴリ:エストラーナテープの小児用?
エストラーナテープの小児用ってあるの?
エストラーナテープの現行の規格0.72mgに加えて、新しく「エストラーナテープ0.09mg/0.18mg/0.36mg」の3規格が追加されるという話を聞いた。
エストラーナテープってそんな細かい用量設定必要だったっけ?と思いつつ、添付文書を調べると、
性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症
通常、成人に対しエストラジオールとして0.72mgから開始する。下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替え、症状に応じ増減する。
小児では、エストラジオールとして0.09mgから開始する。下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。その後、エストラジオールとして0.18mg、エストラジオールとして0.36mg、エストラジオールとして0.72mgへ段階的に増量する。
平成26年2月に新しく適応追加されていた模様。
小児に使用する場合は段階的に増量する必要がある。
また成人に対しても、
成人の「性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症」の治療を目的に本剤を使用する場合は、定期的に中止又は漸減の判断を行い、最少量で治療を行うこと。
と記載があるので、低用量を用いることはできる。
今までは、低用量の剤形が無かったので、エストラーナテープ0.72mgを1/8、4/1、2/1に切って使っていたのだろう。
難しそう。
「患者には包装のまま本剤を渡し、使用するときに包装から取り出すように指示すること。」との記載があるので、薬局で切って渡すことはできない。
患者自身で行ってもらう必要がある。
このような貼付剤では通常、切って使うことは好ましくないので、切らずに使うよう求められることが多いのだが、
「性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症」の治療を目的に本剤を切って使用する場合、未使用分は本剤が入っていた袋に戻し、開口部を折り曲げて保管し、2枚に切り取った場合は開封後2日以内に、4枚に切り取った場合は開封後6日以内に、8枚に切り取った場合は開封後14日以内に貼付するように指示すること。
と記載されているので、エストラーナテープ0.72mgは切って使うことが可能である。
しかしエストラーナテープ0.09mg/0.18mg/0.36mgに関しては、「本剤をハサミ等で切って使用しないこと。」と記載されており、切って使うことは不可。
恐らくそのうちエストラーナテープ0.72mgも切って使っちゃダメ、ということになるんだろう。
エストラーナテープ0.72mgは1枚ごとに袋に入っていますが、エストラーナテープ0.09mg/0.18mg/0.36mgの包装をみると、
エストラーナテープ0.09mg:35枚[(7枚/1シート)×5袋]
エストラーナテープ0.18mg:35枚[(7枚/1シート)×5袋]
エストラーナテープ0.36mg:70枚[(1枚/1シート)×70袋]
1シートに7枚?
0.09mgと0.18mgに関しては7枚単位で処方してもらわないと薬局で損失を被ることになる。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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