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SDAとMARTAの違いは?
公開. 更新. 投稿者:統合失調症.この記事は約1分24秒で読めます.
9,236 ビュー. カテゴリ:SDAとMARTA
非定型抗精神病薬はSDAとMARTAの2系統あり、前者にリスペリドン、ペロスピロン、後者にオランザピン、クエチアピンが該当します。
幻覚・妄想にはSDAを用い、鎮静にはMARTAを用いるという使い分けをする場合もありますが、MARTAが幻覚・妄想に対して効果が低いということもなく、実際はそれぞれ副作用の特徴を考慮して使用することが合理的です。
したがって、錐体外路症状の出やすい患者にはMARTA、BMIの高い患者にはSDAを使用するなどの使い分けが望ましいでしょう。
同じ系統の中での使い分けとしては、リスペリドンとペロスピロンではプロフィールに大きな違いはありませんが、多少の抗不安作用を期待してペロスピロンを選択する場合もあります。
オランザピンとクエチアピンでは前者の方が効果は期待できますが、後者の方が錐体外路症状が特に起きにくいという特徴で使い分けられる場合があります。
MARTA(多元受容体作用抗精神病薬)
セロトニン・ドパミン以外のコリン、ヒスタミン、アドレナリンほか多くの受容体にも作用することで名前がついた。
治療抵抗性統合失調症の治療に推奨されるクロザピン(クロザリル)のように多くの受容体に作用することで効果発現すると考えられている。
抗精神病効果に加え、認知機能やうつ、双極性障害に対する効果が期待され、また鎮静効果があるため睡眠薬の代わりに使用されることもある。
EPSやプロラクチン値上昇もより少ないとされるが、体重増加、脂質代謝異常や血糖上昇が問題となる。
糖尿病患者には禁忌(クロザピン以外)であり、また同疾患の家族歴のある者にも注意を要する。
クロザピンはどの抗精神病薬よりも強力でEPSも少なく、さらに治療抵抗例への効果が期待されるが、無顆粒血症や血糖上昇が出現しやすいため、血液内科医や糖尿病内科医の対応が可能な施設で登録下での入院治療及び頻回の血液検査を要する。
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