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ルーラン寝る前服用はダメ?
公開. 更新. 投稿者:統合失調症.この記事は約1分25秒で読めます.
8,566 ビュー. カテゴリ:ルーランの用法
ルーランの用法は1日3回食後となっている。
添付文書には、
「本剤の吸収は食事の影響を受けやすいので、食後に服用するよう指導すること。(空腹時投与の吸収は、食後投与と比較して低下する。)」
と書かれている。
薬物動態の部分には、
「健常成人に1回2mgを経口投与したとき、食後投与におけるCmax及びAUCはそれぞれ絶食下投与の1.6倍及び2.4倍となった。」
と、空腹時投与では約1/2に効果が落ちると考えられる。
しかし、副作用の強い患者などでは、むしろ空腹時のほうがマイルドに効くわけで。
就寝前に1回飲んでいる患者などもいる。
当然のごとく疑義照会は必要。
ルーランの特徴
ペロスピロン(ルーラン)はアザピロン系に分類される非定型抗精神病薬であり、大日本住友製薬が開発した国産初のセロトニン・ドーパミン拮抗薬である。
強力なD2ならびに5-HT2A受容体遮断作用と5-HT1A受容体部分作動作用を有するほか、ヒスタミンH1受容体遮断作用も強い。
非定型抗精神病薬は、ハロペリドールなどの定型抗精神病薬と比べ、錐体外路症状、高プロラクチン血症などの副作用が少ない半面、体重増加や高血糖、あるいは糖尿病性ケトアシドーシスなどの重大な副作用が知られている。
ペロスピロンは、他の非定型抗精神病薬に比べ血糖値への影響が少ないことから、高血糖あるいは糖尿病がある患者に対して比較的使いやすい薬剤とされている。
また、ペロスピロンの吸収は食事の影響を受けるため添付文書には食後投与と記載されているが、臨床的には眠前1回投与される場合も多い。
他の非定型抗精神病薬に比べ抗不安作用が強く半減期が短いことから、高齢者のせん妄、あるいは再発予防効果を期待した維持療法、さらに強いヒスタミンH1受容体遮断作用を利用して睡眠障害の強い症例にも眠前1回投与される場合がある。
リスペリドンが急性期に汎用されるのに対し、ペロスピロンは維持期における役割が大きい。
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