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DICにヘパリン?
公開. 更新. 投稿者:脳梗塞/血栓.この記事は約1分4秒で読めます.
3,099 ビュー. カテゴリ:DICとヘパリン
DIC(播種性血管内凝固症候群)で出血してる患者にヘパリンを投与するのは一見矛盾しているようにも思える。
DICは、さまざまな疾患が引き金となって起こります。
原因となる疾患として頻度の高いものは、白血病などの悪性腫瘍、重症感染症、胎盤早期剥離や羊水塞栓などの産科的疾患があげられます。
DICでは、凝固促進物質の放出により血小板や血液凝固因子(フィブリノゲン、プロトロンビン)が消費されます。
また、凝固系の亢進で出現するフィブリンが線溶系で溶解され、フィブリン分解産物(FDP)の産生が亢進します。
したがってDICでは、血小板数の低下、フィブリノゲン値の低下、プロトロンビン時間の延長、フィブリン分解産物の増加が見られます。
最初に凝固系が活性化して、引き続き二次的に線溶系が活性化されることにより発症します。
ヘパリンなどを治療に使うのは一見、矛盾しているように思うかもしれませんが、DICにおける一次的な凝固系の活性化状態を改善するには必要な薬剤であることがわかります。
二つのタイプのDIC
DICは二つのタイプに分かれます。
まず、凝固系が優位なタイプで、これは敗血症などの感染症が原因となって発症します。
凝固系が優位なので、生じた微小血栓によって重篤な臓器障害が引き起こされます。
もうひとつは線溶系が優位なタイプで、急性白血病(とくに前骨髄球性白血病)に合併します。
線溶系が優位なので出血症状は著しいのですが臓器障害はほとんど見たれません。
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