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プラザキサと経口FXa阻害剤の違いは?
公開. 更新. 投稿者:脳梗塞/血栓.この記事は約2分15秒で読めます.
2,735 ビュー. カテゴリ:経口FXa阻害剤
プラザキサだってまだまだ発売したばっかりだと思っていたのに、イグザレルトやらリクシアナやらエリキュースやら経口FXa阻害剤というカテゴリーの薬が続々と発売されている。
まず、苦手な作用機序の違いから。
凝固系のカスケードがわかってないのでチンプンカンプン。
2次止血
血小板を強化して、より強固な血栓をつくる。
そのキーマンともいうべきものがフィブリンという蛋白でこれが、血小板同士を網みたいにさらに大きく巻き込んで強化する。しかし、現実問題、フィブリンが血液中をうろうろしていたら、血栓ができてしまってまずい。そこで、フィブリンはフィブリノーゲンという前駆体の形をとっていて、この変換を担当する酵素がトロンビン(Ⅱa)にあたる。このトロンビンも血液中ではプロトロンビン(Ⅱ)という前駆体の形をとっているて、この変換酵素が活性型第Ⅹ凝固因子(Ⅹa)にあたる。ちなみに○aのaはactivatedのa。○のみだったら、不活性型。
イグザレルト:脳卒中予防に使える第3の経口抗凝固薬:日経メディカル オンライン
多数ある血液凝固因子うち、血液凝固に中心的な役割を果たすのが、プロトロンビンからトロンビンを生成しフィブリン形成を促進する「第Xa因子(FXa)」と、フィブリノゲンをフィブリンに変える反応を触媒する「トロンビン」である。これらの働きを抑えるFXa阻害薬や抗トロンビン薬を使うことで、血栓形成を抑制することが期待できる。
血栓をつくるのに重要な役割を果たすのがフィブリン。
フィブリンをつくるのに必要な酵素がトロンビン。
プラザキサは直接トロンビン阻害薬。
トロンビンをつくるのに必要な酵素が第Xa因子(FXa)。
イグザレルト等はFXa阻害薬。
ワーファリンはビタミンK拮抗薬で、ビタミンKは血液凝固因子のうち第II因子(プロトロンビン)、第VII因子、第IX因子、第X因子の生合成に関与している。
プラザキサもFXa阻害薬もフィブリン形成を阻害するわけで、大した違いはないかな。
プラザキサは吸湿性が高くて一包化できなかったけど、イグザレルトは一包化問題ない。
服用回数もプラザキサは1日2回で、イグザレルトは1日1回。
まだまだイグザレルトの処方も少ないけど、1年たったら増えてくるのかな。
商品名 | プラザキサ | イグザレルト | エリキュース | リクシアナ |
---|---|---|---|---|
一般名 | ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩 | リバーロキサバン | アピキサバン | エドキサバントシル酸塩水和物 |
用法用量 | 1回150mg(必要に応じて110mg)、1日2回 | 1回15mg(腎障害のある患者は腎機能に応じて10mg)、1日1回食後 | 1回5mg(年齢・体重・腎機能に応じて2.5mg)、1日2回 | 体重60kg以下は1回30mg、60kg超は1回60mg(腎機能、併用薬に応じて30mg)、1日1回 |
減量の基準 | 〇以下の患者では110mgを考慮し慎重投与 ・中等度の腎障害(CCr30~50mL分) ・P糖蛋白阻害薬の併用 ・70歳以上 ・消化管出血の既往 | 〇CCr30~49mL/分は1回10mg 〇CCr15~29mL/分は投与の適否を慎重に検討。投与する場合は1回10mg | 〇以下を2つ以上満たす場合は1回2.5mg ・80歳以上 ・体重60kg以下 ・SCr1.5mg/dL以上 | 〇CCr15~30mL/分未満は投与の適否を慎重に判断。投与する場合は1回30mg 〇体重60kg超で以下のいずれかを満たす場合は1回30mg ・キニジン硫酸塩水和物、ベラパミル塩酸塩、エリスロマイシン、シクロスポリンの併用 ・CCr30~50mL/分以下 |
併用禁忌 | イトラコナゾール(経口) | ・HIVプロテアーゼ阻害薬 ・コビシスタット含有製剤 ・アゾール系抗真菌薬 | なし | なし |
腎CL/全身CL | 80% | 45% | 27% | 50% |
腎障害時のAUC増加率 | 軽度 15倍 中等度 32倍 高度 63倍 | 軽度 14倍 中等度 15倍 高度 16倍 | 軽度 116倍 中等度 129倍 高度 144倍 | 軽度 14倍 中等度 18倍 高度 19倍 |
代謝 | 活性本体のダビガトランはCYPによる代謝は受けない。一部はグルクロン酸抱合 | 主にCYP3A4、CYP2J2による代謝 | 主にCYP3A4/5による代謝 | カルボキシエステラーゼ1による加水分解、抱合およびCYP3A4による代謝 |
トランスポーター | P糖蛋白(ダビガトランエテキシラートのみ) | P糖蛋白、乳癌耐性蛋白(BCRP) | P糖蛋白、BCRP | P糖蛋白 |
肝障害時のAUC増加率 | 中等度で健康被験者と同程度 | 軽度 12倍 中等度 23倍 | 軽度、中等度で健康成人と同程度 | 軽度、中等度で健康成人と大きな差はなかった |
プラザキサとイグザレルトの違いは?
リバーロキサバンは、中等度以上の肝障害(Child-Pugh分類BまたはCに相当)のある患者への投与は禁忌である。
これは、国外臨床薬理試験において、中等度肝障害を有する肝硬変患者(Child-Pugh B)で血漿中リバーロキサバン濃度が有意に上昇し(AUCで2倍以上)、出血リスクが増大する可能性が示唆されたためである。
一方、肝障害患者へのダビガトランの使用は、添付文書上、禁忌や慎重投与ではない。
国外のデータによると、中等度の肝障害患者にダビガトラン(エテキシラートとして150mg)を単回投与したときの総ダビガトランの血中濃度曲線下面積(AUC)は、健康被験者と同程度だった。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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