記事
リクシアナとP糖蛋白阻害薬併用時の処方量
公開. 更新. 投稿者:脳梗塞/血栓.この記事は約2分55秒で読めます.
5,401 ビュー. カテゴリ:リクシアナとP糖蛋白阻害薬
併用薬によって、処方量を変える必要のある薬、というのがある。
リクシアナの「用法及び用量に関連する注意」には、「P糖蛋白阻害作用を有する薬剤を併用する場合には、併用薬に応じて次のように投与すること。」という記載があり、以下の医薬品が挙げられている。
ベルソムラとCYP3A阻害薬とか、プラザキサとP-糖蛋白阻害剤などにも、「減量を考慮すること」という記載はあるが、リクシアナの場合は「次のように投与すること。」という強めの文言である。
第一三共のHPには、減量理由として以下のように書かれている。
キニジン硫酸塩水和物とベラパミル塩酸塩は強力なP糖蛋白阻害剤であることから、国際共同第Ⅲ相二重盲検試験では用量調整因子として併用時に本剤を減量することを規定していました。個々の用量調整因子の有無によるサブグループ解析の結果、ベラパミル塩酸塩又はキニジン硫酸塩水和物の併用ありのサブグループで本剤を30mgに減量した場合での有効性・安全性が確認されたため、併用時には本剤を30mgに減量するよう記載しました。
また、エリスロマイシン又はシクロスポリンについては、薬物相互作用試験の結果から、本剤の血中濃度をベラパミル塩酸塩併用よりも大きく、キニジン硫酸塩水和物併用と同程度に上昇させることが判明していることから、併用時には30mgに減量するよう記載しました。
一方、アミオダロン塩酸塩を除く他のP糖蛋白阻害剤では薬物相互作用試験を実施しておらず、併用によりエドキサバンの曝露量がどの程度増加するか不明であるため、30mgに減量した場合に60mgと同等の有効性が得られない可能性があることを考慮し、一律に減量を規定するのではなく、併用の可否も含め30mgへの減量など総合的に考慮するよう規定しました。アミオダロン塩酸塩については、薬物相互作用試験の結果から、併用によりエドキサバンの曝露量上昇が認められているものの、その増加の程度はベラパミル塩酸塩やキニジン硫酸塩水和物より小さく、国際共同第Ⅲ相二重盲検試験では減量が規定されていませんでした。このため、一律に減量を規定するのではなく、併用の可否も含め30mgへの減量など総合的に考慮するよう規定しました。
リクシアナ錠60㎎が処方されている患者が風邪をひいて、耳鼻科を受診し、クラリスやジスロマックが処方されるということも十分考えられる。
そのような場合は、リクシアナの減量ではなく、耳鼻科に疑義照会して別の抗菌剤に変更か中止ということになるだろう。
お気をつけあそばせ。
リクシアナ錠60㎎ 0.5錠
1日1回朝食後 30日分
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。