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加齢黄斑変性の萎縮型と滲出型の違いは?
公開. 更新. 投稿者:緑内障/白内障.この記事は約3分4秒で読めます.
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加齢黄斑変性は、眼の網膜にある「黄斑」という部分の機能が、加齢等の原因によって障害される病気です。
高齢者の失明原因となる病気の一つで、近年増加する傾向にあります。
脈絡膜から発生する新生血管(脈絡膜新生血管)の有無で「滲出型」と「萎縮型」に分類されます。
滲出型はウェットタイプ。 萎縮型はドライタイプ、と呼ばれている。
滲出型は眼底出血をきたすけれど、萎縮型は眼底出血をきたさない。 つまり、失明することがあるのが滲出型。
日本人に多いのは滲出型の加齢黄斑変性で、治療法があるのも滲出型。
萎縮型では、網膜色素上皮の萎縮で生じた間隙に老廃物がたまって、黄斑の機能が低下する。
黄斑領域に網膜が薄くなった萎縮病巣ができるが、進行は遅く、萎縮が中心部(中心窩)に及ばない限り重度の視覚障害にはならない。
一方の滲出型では、脈絡膜から新たな血管(新生血管)がたくさん伸びて、網膜色素上皮の下や網膜と網膜色素上皮の間に侵入する。「滲出」という名の通り、血管からにじみ出た液体が、黄斑に傷害をもたらす。
新生血管は正常なものとは異なり非常にもろいため、血液成分を漏出させたり、血管が破れて出血することもある。
この結果、血液成分が漏出して網膜が腫れる網膜浮腫や、網膜下に液体がたまる網膜下液を生じ、視覚に急速な変化が表れる。
滲出型の加齢黄斑変性に特徴的な視覚異常としてまず生じるのが、網膜浮腫や網膜下液により視野の中心部がゆがむ「変視症」だ。滲出型と萎縮型はどちらも、黄斑部の障害が進むと、視野の中心だけが暗雲に隠されているかのように見えなくなってしまう「中心暗点」を来す。黄斑部は錐体細胞が多い領域なので、進行につれ、色の判別も難しくなってくる。
黄斑
物を見るときに最も重要な役割を担っているのが、網膜の中心部にある「黄斑」です。キサントフィルという黄色色素を多く含むため黄色く見える部位で、ここには、視細胞の桿体(光への感受性が高い細胞)と錐体(光への感受性は低いが色の識別が可能)という、視覚情報処理に重要な2つの細胞が共存している。
VEGF薬
現在、萎縮型の加齢黄斑変性への有効な治療法はないのだが、滲出型には新生血管の伸張を抑制する抗VEGF薬の有効性が高く、光感受性物質を用いるレーザー治療と並び、治療の第一選択となっている。
脈絡膜新生血管の発生には血管内皮増殖因子(vascular endothelial graoth factor:VEGF)が関係していると考えられており、VEGFを阻害することにより脈絡膜新生血管を退縮させる治療法です。
現在認可されているVEGF阻害薬にはマクジェン(ペガプタニブ)、ルセンティス(ラニビズマブ)、アイリーア(アフリベルセプト)という3種類の薬があり、いずれも目の中(硝子体腔)に6週あるいは4週ごとに2~3回注射します。その後は定期的に診察をして、脈絡膜新生血管の活動性がみられれば、再度注射を行います。
VEGFにはVEGF-A、VEGF-Bなど7種類のタイプと、さらにそれぞれにサブタイプが存在するが、マクジェンのターゲットはその一部にとどまっている。このため血管新生を抑える効果が弱く、治療では維持期に向いているとされる。
ルセンティスは、VEGF-Aの全てのサブタイプを阻害する。癌治療に用いるアバスチン(ベバシズマブ)の分子を一部変化させ、網膜への浸透性とVEGFへの親和性をより強力にしたものです。
アイリーアは、VEGF受容体の一部を抗体のFc領域と融合させた受容体融合蛋白質で、VEGF-AのほかVEGF-B、胎盤増殖因子(PlGF)を阻害する。分子量が大きく眼内滞留時間が長いという特徴があり、維持期には8週に1回の投与で視力の改善・維持効果が得られる。治験の段階では効果や副作用はルセンティスとほぼ同程度と報告されている。
アドナを加齢黄斑変性に?
加齢黄斑変性に対する経口薬としては、カルバゾクロムスルホン(アドナほか)という細血管に作用して血管透過性亢進を抑制する薬剤を使います。
まれに、抗凝固薬や抗血小板薬と相反するのではないかという質問を受けますが、同薬剤は血小板や血液凝固系には作用しませんので、併用しても問題はありません。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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