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フロリードの口腔用貼付剤?オラビ錠口腔用
公開. 更新. 投稿者:栄養/口腔ケア.この記事は約4分46秒で読めます.
2,960 ビュー. カテゴリ:オラビ錠口腔用50mg
まだ販売していないようだが、オラビ錠口腔用50mgという口腔咽頭カンジダの薬が販売されるようだ。
「片側が曲面の白色~微黄色の付着錠」ということで、添付文書の図を見ると、アフタッチみたいなものをイメージする。
オラビと言われると、ピンとこないが、成分はミコナゾールなので、フロリードゲルと同一成分である。
ミコナゾールといえば、禁忌の多い、注意すべき薬である。
オラビの禁忌にも当然、
ワルファリンカリウム、ピモジド、キニジン、トリアゾラム、シンバスタチン、アゼルニジピン、ニソルジピン、ブロナンセリン、エルゴタミン酒石酸塩、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、リバーロキサバン、アスナプレビル、ロミタピドメシル酸塩を投与中の患者
と、フロリードゲルと同じ薬が併用禁忌として記載されている1)2)。
オラビの用法は、
通常、成人には1回1錠(ミコナゾールとして50mg)を1日1回、上顎歯肉(犬歯窩)に付着して用いる。
犬歯窩とか説明されてもわかりづらいが、上唇めくったところ。
口内炎であれば、口内炎のある場所に貼付するのでわかりやすいが、口腔カンジダは口腔内全体に症状が出るわけなので、口腔内全体に広がるように貼付する必要がある。
フロリードゲルが1日4回という用法であるのに対し、1日1回で済むというのは、認知症などがあって介助が必要な場合や寝たきりのケース、入れ歯を使っている患者ではいちいち外さなきゃならないので、使用回数が少ないのは助かる。
「本剤の投与期間は原則として14日間とする。」となっており、包装単位も14錠のボトルなので、ボトルをそのまま渡す感じだろう。
「付着後6時間以内に本剤を飲み込んだときは、コップ一杯の水を飲んでから、一度だけ新たな本剤を使用すること。」とあるが、6時間も口内に異物を入れておく違和感に私は耐えられなさそうな気がする。
アフタッチを以前使ってみたことがあったが、どうしても食事などの際にはがれてしまう。オラビについてはどうなのだろう?違和感に耐えられるのだろうか?より剥がれにくくなっているのだろうか?
本剤が口腔内にあるとき、飲食は通常どおり行ってよいが、本剤が歯肉に付着するのを妨げるおそれがある行為(ガムを噛む等)は避けること。
ガムやキャラメルは避ける。
飲み込んでも大丈夫?
オラビ錠を飲み込んでしまった場合、どうすればよいか?
付着後6時間以内に本剤を飲み込んだときは、コップ一杯の水を飲んでから、一度だけ新たな本剤を使用すること。
付着後6時間以上経ってから本剤がはがれたり、本剤を飲み込んだりしたときは、翌日まで新たな本剤を使用しないこと。
あらかじめ聞いていないと、「飲み込んでしまったけどどうすればいい?」とパニックになった患者から問い合わせがくることも想定される。
飲み込んでも心配いらない旨を予め伝えておく。
フロリードゲルとワーファリンは併用禁忌?
ワルファリンとフロリードゲルは以前は併用注意だったが、2016年10月に併用禁忌となりました。
抗真菌薬であるフロリードゲルを併用すると、代謝が強力に阻害され、致死的にワルファリンの効果が増大することがわかっている。
他院・他科受診で処方されがちな組み合わせであり、婦人科受診について患者さんが話したがらないことから、副作用に対する対応が遅れ、重篤化する可能性が危惧されます。
ワーファリンとフロリードゲルの併用症例
大動脈弁置換術後にワーファリン錠3.5mg(ワルファリンカリウム)を内服中で、PTーINR値は過去1年以上2.5前後と安定していた患者が、口腔カンジダ症治療のための他科処方であるフロリードゲル経口用(ミコナゾール)を4日間併用したことにより、PTーINR値が15以上に上昇し、出血傾向が出現した。
両薬剤はいったん休薬となり、このことを患者から聞いたかかりつけ薬局の担当薬剤師は、処方元の病院薬剤部へ連絡した。
処方元の薬剤部では、処方医同意のうえでカードを発行し、その後のワーファリン錠継続について、患者と医療関係者への注意喚起を行った。
後日、患者はワーファリン錠が再開され維持量3mgでコントロールされた。
フロリードゲルの併用禁忌
フロリードゲルには併用禁忌が多い。
さすがアゾール系抗真菌薬。
ピモジド、キニジン、トリアゾラム、シンバスタチン、アゼルニジピン、ニソルジピン、ブロナンセリン、エルゴタミン酒石酸塩、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、リバーロキサバン、アスナプレビルを投与中の患者
一般名だとわかりづらいので商品名に。
ピモジド(オーラップ)
キニジン
トリアゾラム(ハルシオン)
シンバスタチン(リポバス)
アゼルニジピン(カルブロック)
ニソルジピン(バイミカード)
ブロナンセリン(ロナセン)
エルゴタミン酒石酸塩(クリアミン)
ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩(ジヒデルゴット)
リバーロキサバン(イグザレルト)
アスナプレビル(スンベプラ)
口腔カンジダなどで、フロリードゲルを口腔内塗布して使用する場合、体内に吸収されて相互作用が起こるリスクについて頭から抜けてしまうことがあるので注意。
参考文献
1)フロリードゲル 添付文書
2)オラビ錠口腔用 添付文書
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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