更新日:2015年10月22日.全記事数:3,124件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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水溶性テトラサイクリンと脂溶性テトラサイクリンの違いは?


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水溶性テトラサイクリンと脂溶性テトラサイクリンと金属カチオン

テトラサイクリン系ではミノマイシン以外あまり使われることはありませんが。

水溶性テトラサイクリンと脂溶性テトラサイクリンがあるようで。

その違い。

経口テトラサイクリン系薬には、水溶性のテトラサイクリン塩酸塩(アクロマイシンV)およびデメチルクロルテトラサイクリン塩酸塩(レダマイシン)、半減期の長い脂溶性のミノサイクリン塩酸塩(ミノマイシン)およびドキシサイクリン塩酸塩水和物(ビブラマイシン)がある。

いずれも、フェノール性水酸基やカルボニル基と金属カチオンとの結合によりキレートを形成すると考えられる。

ほぼすべての金属カチオンとキレート形成して難溶性となるため、消化管吸収が阻害される(薬効減弱)。

したがって、テトラサイクリン系と金属カチオン(Al、Mg、Fe、Ca、Zn)を含有している医薬品、健康食品、総合ビタミン剤などとの同時服用は禁忌である。

一般にテトラサイクリン系のキレート形成による相互作用は、テトラサイクリン系と金属含有製品との服用間隔を2~4時間以上空けることで回避できる。

これには、テトラサイクリン系のTmaxが2~4時間であることに起因すると考えられる。

また、金属含有製剤の変更が不可能で、投与間隔を空けることが患者のコンプライアンスの低下を招く場合には、投与回数が少ない脂溶性テトラサイクリンを選択したほうがよい。

牛乳とテトラサイクリン

一方、飲食物の影響に関しては、水溶性と脂溶性テトラサイクリン系で大きな違いがある。

例えば牛乳は、わずかな量(1mmol=40mgのCa)でも、テトラサイクリンの生物学的利用率を50%にも低下させるが、脂溶性のミノサイクリンやドキシサイクリンでは、AUCをそれぞれ24%、21%低下させるのみで、臨床的な影響はほとんどないとされている。

また、牛乳と同様、食事はテトラサイクリンのAUCを59%も低下させるが、ミノサイクリンとドキシサイクリンではほとんど影響を受けないことが報告されている。

したがって、水溶性テトラサイクリン系(アクロマイシンV)では、牛乳、乳製品との同時服用を避け、空腹時(食事の1時間前または食事の2~3時間後)に服薬させるが、脂溶性テトラサイクリン系(ミノマイシン、ビブラマイシン)では、このような影響を受けにくい(ただし、脂溶性テトラサイクリン系は消化性潰瘍誘発のため、食中または食直後服用が推奨されている)。

しかしながら牛乳、乳製品の脂溶性テトラサイクリン系への影響は完全に無視できるわけではないため、Ca製剤と同様、同時服用は避けるよう指導しても問題ない。

また、ミネラルウォーターについては、ビスホスホネート系ほど注意する必要はないと思われるが、外国産などの特にCaを多く含むものは避けたほうがよいだろう。

参考書籍:薬の相互作用としくみ

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コメント

  1. コメントありがとうございます。

    主に自分の勉強のために書き留めていますが、お役に立てているのであれば嬉しいです。

    広く浅く、薄っぺらい内容の記事が多いですが、今後ともご贔屓にお願いいたします。

    yakuzaic:2013/4/1

  2. このブログ本当にすごいですね。
    分からないことを検索すると、必ずこのサイトがひっかかります。
    このサイトから学ばせていただいています。
    これからもよろしくお願い致します。

    RIN:2013/4/1

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