ビブラマイシンは牛乳で飲んでもいい？

テトラサイクリンと金属イオン

テトラサイクリン系の抗生物質は、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄などの金属イオンと難溶性のキレートを形成してしまい、吸収が阻害されます。

なので、テトラサイクリン系抗生物質は、この４つのような２価、３価の金属イオンとの同時摂取は避け、２～４時間間隔を空けることが勧められています。

ミノマイシンの添付文書^１）

併用注意
1. 薬剤名等 カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、ランタン又は鉄剤
臨床症状・措置方法
本剤の吸収が低下し、効果が減弱されるおそれがある。
両剤の服用間隔を2～4時間とすること。

ミノマイシンは牛乳で飲んじゃダメです。

同じくビブラマイシンの添付文書^２）

併用注意
1. 薬剤名等カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄剤、ビスマス塩
臨床症状・措置方法
本剤の吸収が低下し、効果が減弱するおそれがある。
機序・危険因子
金属イオンとテトラサイクリンがキレートを形成することにより腸管からの吸収が阻害される。

しかし、その他の注意のところをみると、

ビブラマイシンの吸収は食物やミルクと同時に摂取しても血中濃度の上昇がやや緩徐になりピークが遅れるものの、吸収には影響を受けない。従ってビブラマイシンは食事とともに投与することができる。

牛乳で飲んでもいいのか、な？

バファリンとミノマイシンの相互作用

アルミニウム含有製剤として、頭の中から抜けやすいのが、「バファリン」である。

医療用のバファリンには「ダイアルミネート」として、市販のバファリンAには「ダイバッファーHT（合成ヒドロタルサイト）」として、市販のバファリンEX、バファリンプレミアム等には「乾燥水酸化アルミニウムゲル」として、アルミニウムが含有されています。

テトラサイクリン系やニューキノロン系とキレートを形成して吸収に影響があるため、注意が必要です。

参考文献
^１）ミノマイシン　添付文書
^２）ビブラマイシン　添付文書