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ニューキノロンのキレート形成しやすさには強弱がある?
公開. 更新. 投稿者:抗菌薬/感染症.この記事は約1分4秒で読めます.
5,076 ビュー. カテゴリ:ニューキノロンと金属カチオン
ニューキノロンやテトラサイクリンと金属カチオンとの相互作用は有名です。
アルミニウムやマグネシウム、鉄、カルシウムなどと併用するとき、いっしょに飲まないようにとか2時間くらいあけてと説明します。
バファリンにもアルミニウムが含まれるので注意が必要です。
でも、ある程度抗菌力が弱まっても全く効かないというわけでは無いんじゃないの?
2時間空けて飲んで、なんて説明して飲み忘れるよりも併用しちゃったほうが良いんじゃないの?
と、考えることがあります。
キレート形成能の比較
まず金属のほうからみると、Al>Cu>Zn>Mg>Fe>Caの順にキレート形成能が強いらしいです。
ニューキノロンの影響では、バクシダール、シプロキサン、スオード、オゼックス>フルマーク、ガチフロ、クラビット、スパラ>ロメバクト、バレオン>メガロシン。
たとえば、バクシダールとアルミニウムの併用ではAUCは97%低下します。バクシダールと牛乳でも40%低下します。
クラビットとアルミニウムの併用なら44%の低下。クラビットと牛乳ならほとんど影響はありません。
服用時点からみると、ニューキノロンのTmaxが1~2時間であることと、Al・Mgは胃腸からほとんど吸収されず、結腸に到達するまでに4時間程度かかることを考え、ニューキノロン(2時間後)→金属か、金属(3~6時間後)→ニューキノロンの服用が影響が少なそうです。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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