更新日:2015年10月22日.全記事数:3,190件.

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ステロイド外用剤で全身的副作用は起きるか?


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ステロイド外用剤で全身的副作用は起きるか

2008年の日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎診療ガイドラインでは、「ベリーストロングクラスのステロイド外用剤の長期使用試験結果より、皮疹の面積にも左右されるが通常の成人患者では十分量である1日5gないし10g程度の初期外用量で開始し、症状に合わせて漸減する使用法であれば、3ヶ月間までの使用では一過性で可逆性の副腎機能抑制は生じうるものの、不可逆性の全身的副作用は生じない。3ヶ月以上にわたって1日5gないし10g程度のステロイド外用剤を連日継続して使用することはきわめて例外であるが、そのような例では定期的に全身的影響に対する検査を行なう必要があり、ステロイド外用剤の減量を可能ならしめるよう個々の患者に応じて適切な対応が検討されるべきである。乳幼児、小児においてはその体重に基づき、成人での使用量から換算した量を初期外用量の目安とする」と述べられ、古いデータではありますが、エビデンスとして「密封外用療法では0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏(ストロングクラス)の10gの外用、単純塗布ではその20gの外用が副腎機能抑制を生じ得る1日外用量であると報告されています」と追記されています。

簡単な目安としては、「初期外用量1日10g(ベリーストロング)、20g(ストロング)、3ヶ月まで」ということになります。

しかし、全身の悪化をきたした症例ではFTUに基づく外用量を遵守すれば、1回外用量が20g程度、すなわち1日40gとなり、この限度を超えてしまいますが、短期間で炎症を沈静化せしめ、漸減するならば、不十分な治療を漫然と継続するより、最終的な総外用量は少なくてすむと考えられます。

ステロイド外用剤使用基準

ステロイド外用剤連用で局所性服作用が発生し得る予想期間
ストロンゲスト 4週以上
ベリーストロング 6週以上
ストロング以下 8週以上

連用時の安全期間の目安
顔面、頸部、陰股部、外陰部 全群 2週以内
その他の部位 ストロンゲスト 2週以内
その他の部位 ベリーストロング 3週以内
その他の部位 ストロング以下 4週以内
(ODTで外用の際は2分の1の期間とする)

ステロイド外用剤塗布で副腎皮質機能抑制が発生し得る予想量
ストロンゲスト 成人:10g/日以上 小児:5g/日以上
ベリーストロング 成人:20g/日以上 小児:10g/日以上
ストロング以下 成人:40g/日以上 小児:15g/日以上

安全外用量の目安
ストロンゲスト 成人:5g/日以下 小児:2g/日以下
ベリーストロング 成人:10g/日以下 小児:5g/日以下
ストロング以下 成人:20g/日以下 小児:7g/日以下
(ODTで外用の際は3分の1の量とする)

ステロイド外用剤の至適外用量は

ステロイド外用剤の至適外用量について、広範囲皮膚炎で十分な治療効果が得られる必要量はリドメックス軟膏とパンデル軟膏は片腕にはいずれも1日2回の塗布で2.3g、1回では1.15gであることが報告されています。

これから熱傷の受傷面積の算出法を利用して全身に軟膏を塗布する量を算出すると12.5gとなります。

海外においても、全身で12.1g必要であることが報告されています。

FTUを用いた塗布では、全身では1回に塗るのに必要な量は20gとなっており、これらの報告より多くなっています。

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