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Ca拮抗薬とマクロライド系抗菌薬は併用注意?
公開. 更新. 投稿者:高血圧.この記事は約1分21秒で読めます.
4,724 ビュー. カテゴリ:クラリスとアムロジンの併用
Ca拮抗薬と抗菌薬CAM(クラリスロマイシン)の併用で、腎障害のリスクが上昇するらしい。
Ca拮抗薬は、薬物代謝酵素であるチトクロームP(CYP)3A4で代謝される。
一方で、マクロライド系抗菌薬はCYP3A4を阻害するため、併用によりCa拮抗薬の血中濃度が上昇し、有害事象が生じやすくなる。
マクロライド系でもジスロマック(アジスロマイシン)はチトクロームP450で代謝されないので、Ca拮抗薬との併用に問題は無いようだ。
Ca拮抗薬とクラリスロマイシンの併用による急性腎障害リスクの上昇は、アジスロマイシン併用に比べ2倍だという。
アムロジンの相互作用の併用注意には、
CYP3A4阻害剤(エリスロマイシン、ジルチアゼム、リトナビル、イトラコナゾール等)
臨床症状・措置方法 エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
機序・危険因子 本剤の代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。
と、エリスロマイシンが記載されている。
クラリスの相互作用は多いが、併用注意に、
カルシウム拮抗剤(CYP3A4で代謝される薬剤)〔ニフェジピン ベラパミル塩酸塩 等〕
と記載されている。
他には、エリスロマイシン(エリスロシン)とフェロジピン(ムノバール/スプレンジール)の添付文書にも記載はされているが、アダラートなど他のCa拮抗薬には記載は見当たらない。
腎機能のことを考えると、同じマクロライド系であればCa拮抗薬を使っている患者には、クラリスよりもジスロマックのほうが良いのだろう。
しかし、問題になるのは長期服用だと思うので、マクロライドの長期服用はジスロマックでは行いにくいので、クラリスやエリスロシンを使わざるを得ないだろう。
Ca拮抗薬のほうを変えてARBやACEIにしてみるか。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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