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ハーボニーとPPIを併用しちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:肝炎/膵炎/胆道疾患.この記事は約3分49秒で読めます.
2,839 ビュー. カテゴリ:ハーボニーと胃内pH
ハーボニーと制酸剤の併用は併用注意となっている。
ハーボニーの有効成分はレジパスビルとソホスブビル。
レジパスビルの溶解性は胃内pHの上昇により低下します。
そのため、胃内pHを上昇させる薬剤との併用ではレジパスビルの血漿中濃度が低下するおそれがあります。
薬剤名等
制酸剤
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等
臨床症状・措置方法
レジパスビルの血漿中濃度が低下し、レジパスビルの効果が減弱するおそれがある。
機序・危険因子
レジパスビルの溶解性は胃内pHの上昇により低下する。胃内pHを上昇させる薬剤との併用ではレジパスビルの血漿中濃度が低下する。薬剤名等
H2受容体拮抗剤
ファモチジン等
臨床症状・措置方法
レジパスビルの血漿中濃度が低下し、レジパスビルの効果が減弱するおそれがある。本剤と併用する場合は、H2受容体拮抗剤を本剤と同時に投与又は本剤投与と12時間の間隔をあけて投与すること。
機序・危険因子
レジパスビルの溶解性は胃内pHの上昇により低下する。胃内pHを上昇させる薬剤との併用ではレジパスビルの血漿中濃度が低下する。薬剤名等
プロトンポンプ阻害剤
オメプラゾール等
臨床症状・措置方法
レジパスビルの血漿中濃度が低下し、レジパスビルの効果が減弱するおそれがあるため、本剤投与前にプロトンポンプ阻害剤を投与しないこと。本剤と併用する場合は、プロトンポンプ阻害剤を空腹時に本剤と同時投与すること。
機序・危険因子
レジパスビルの溶解性は胃内pHの上昇により低下する。胃内pHを上昇させる薬剤との併用ではレジパスビルの血漿中濃度が低下する。
H2ブロッカーとハーボニーを併用する場合は、同時に投与するか、12時間の間隔を空けることとなっている。
ガスター1日2回朝夕食後とハーボニー1日1回朝食後で問題ないというわけだ。
ほぼ併用注意じゃねーじゃん。と思ってしまう。
ガスターの添付文書には、「胃内pHは、投与1時間後には4以上となり、12時間後まで5~6の範囲で推移した」と書かれている。
胃内pHの変化によって吸収も変化するような薬であっても、同時に服用するか、12時間間隔を空ければ吸収に影響は無いと考えて差し支えないというわけか?
ポリフル/コロネル、スオードなどとH2ブロッカーの相互作用も同様に考えてよいのだろうか。
PPIに関しても、空腹時に同時にハーボニーと服用すれば、胃内pHが上昇する前に吸収されるわけだ。
PPIの場合は、結構長く効きそうな気もするが、24時間後にはハーボニーの吸収に問題ないレベルに落ちていると考えてよいのだろう。
H2ブロッカーやPPIを服用している患者さんは多いので、ハーボニーと併用する際には、その用法に注意する必要がある。
ハーボニーと胃薬の併用
ハーボニー服用患者では、併用薬に注意が必要である。
レジパスビルは胃内pHの上昇により溶解性が低下し、血漿中濃度が低下する。
そのため、H2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)やプロトンポンプ阻害薬(PPI)、制酸薬などの胃内pHを上昇させる薬剤は、ハーボニーの効果を減弱させる恐れがあり、併用注意となっている。
PPIやH2ブロッカーとの併用について、ハーボニーのインタビューフォームには、同時服用する方法などが記載されているが、高齢患者などでは服用タイミングの順守が困難な場合があるほか、疾患の重大性や高額な治療であることなどを考慮すると、同薬の効果を減弱させ得る併用は可能な限り避けることが望ましいと考えられる。
H2ブロッカーについてはファモチジンやニザチジンなど、制酸薬ではケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、炭酸水素ナトリウム(重曹)、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、ボレイなどが、市販の胃腸薬にも含まれる。
販売時や患者に併用薬を確認する際は十分注意する。
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