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ザルティアとアドシルカとシアリスの違いは?
公開. 更新. 投稿者:前立腺肥大症/過活動膀胱.この記事は約3分56秒で読めます.
5,057 ビュー. カテゴリ:タダラフィル
ザルティアもアドシルカもシアリスも同じ薬?
アボルブとザルティアが併用されている患者がいた。脱毛症治療薬と勃起不全治療薬がちょっと混乱してしまって、「併用していいんだっけ?」と思っちゃいました。
アボルブとザルティアはどちらも前立腺肥大症の治療薬ですが、アボルブは5α-還元酵素阻害薬で脱毛症治療薬でザガーロと同じ成分。ザルティアはPDE5阻害薬で勃起不全治療薬でシアリスと同じ成分。
「アボルブとザルティア飲んでます」なら「前立腺肥大症なんだな」としか思いませんが、「ザガーロとシアリス飲んでます」と言われると、途端に男性ホルモンを感じるようになる。
同じ成分なのに違う適応を持つ薬、というのはいくつかあります。
エクセグランとトレリーフ、イリボーとナゼアなど。
しかし3パターンもある薬はタダラフィルしか知らない。
同じ成分の薬で注意すべきは重複投与です。
商品名 | 一般名 | 規格 | 適応症 |
---|---|---|---|
ザルティア | タダラフィル | 錠2.5mg /錠5mg | 前立腺肥大症に伴う排尿障害 |
シアリス | タダラフィル | 錠5mg/ 錠10mg/ 錠20mg | 勃起不全 |
アドシルカ | タダラフィル | 錠20mg | 肺動脈性肺高血圧症 |
成分は同じとは言っても、規格用量は異なります。ザルティアは1日5㎎が常用量ですが、アドシルカは1日40㎎が常用量。
用量の違いもあって、アドシルカは併用禁忌が多いですが、ザルティアは少ない。
アドシルカの併用禁忌は以下のとおり。
1. 薬剤名等
硝酸剤及びNO供与剤
ニトログリセリン
亜硝酸アミル
硝酸イソソルビド等臨床症状・措置方法
併用により、降圧作用を増強するとの報告がある。
機序・危険因子
NOはcGMPの産生を刺激し、一方、本剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介するNOの降圧作用が増強する。
2. 薬剤名等 sGC刺激剤
リオシグアト(アデムパス)臨床症状・措置方法
併用により、血圧低下を起こすおそれがある。
機序・危険因子
併用により、細胞内cGMP濃度が増加し、全身血圧に相加的な影響を及ぼすおそれがある。
3. 薬剤名等
CYP3A4を強く阻害する薬剤
イトラコナゾール(イトリゾール)
リトナビル含有製剤(ノービア、ヴィキラックス、カレトラ)
アタザナビル(レイアタッツ)
インジナビル(クリキシバン)
ネルフィナビル(ビラセプト)
サキナビル(インビラーゼ)
ダルナビル含有製剤(プリジスタ、プレジコビックス)
クラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)
テラプレビル(テラビック)
コビシスタット含有製剤(スタリビルド、ゲンボイヤ、プレジコビックス)臨床症状・措置方法
強いCYP3A4阻害作用を有するケトコナゾール(400mg/日:経口剤、国内未発売)との併用により、本剤(20mg)のAUC及びCmaxが312%及び22%増加するとの報告がある。また、リトナビル(200mg/1日2回投与)との併用により、本剤(20mg)のAUCが124%増加するとの報告がある。
機序・危険因子
CYP3A4を強く阻害することによりクリアランスが高度に減少し、本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。また、肺動脈性肺高血圧症患者における併用の経験が少ない。
4. 薬剤名等
CYP3A4を強く誘導する薬剤
リファンピシン(リファジン)
フェニトイン(アレビアチン、ヒダントール)
カルバマゼピン(テグレトール)
フェノバルビタール(フェノバール) 臨床症状・措置方法 リファンピシン(600mg/日)との併用により、本剤(10mg)のAUC及びCmaxがそれぞれ88%及び46%低下するとの報告がある。機序・危険因子
CYP3A4誘導によるクリアランスの増加により本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。
たくさんありますが、ザルティアとシアリスの併用禁忌はこの中の1、2のみ。3、4についてはアドシルカのみの併用禁忌です。
ザルティアとザイティガを間違えることもあるので、「なんとなく泌尿器系」でぼんやりと覚えていたのでは間違えそうなので、しっかり頭に叩き込みましょう。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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