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ルプラックとラシックスどっちが強い?
公開. 更新. 投稿者:心不全/肺高血圧症.この記事は約2分20秒で読めます.
20,756 ビュー. カテゴリ:カリウム保持性ループ利尿薬
ループ利尿薬はどれが一番強い?
勤務先の薬局で使われている主なループ利尿薬では、ラシックス(フロセミド)、ルプラック(トラセミド)、ダイアート(アゾセミド)とありますが、その違いについてはよくわからないので調べてみる。
以前、ルプラック4mgからラシックス20mgに替えられていた患者が、「先生から強い薬に替えると言われた」と言っていた。
まずルプラックのインタビューフォームをみると、
本剤の効力は類薬フロセミドに比較して、利尿作用で約10~30倍、抗浮腫作用で約10倍強力である。
ルプラック最強。先生間違えてます。
降圧作用の比較はわかりませんが。
効果持続時間で言うと、ラシックスは短時間作用型、ダイアートは長時間作用型とはっきりしていますが、ルプラックは長時間型に分類されていたり短時間型と説明されていたりよくわかりません。
短時間で効く=強い、という意味でラシックスのほうが強いという印象なのかもしれません。
また、ルプラック(トラセミド)の特徴として、ループ利尿作用に加え、抗アルドステロン作用に由来するカリウム保持性を併せ持つため、低カリウム血症になりにくいという特徴があります。
ダイアートは効果が長続き
ダイアート(アゾセミド)のインタビューフォームでは、
従来のループ利尿剤に比べ利尿作用が緩徐かつ持続的で、自然に近い利尿が得られ、1 日尿量では従来のループ利尿剤と同等な利尿作用を示す。
ほかのループ利尿薬よりもマイルドな感じなのかな。
三和化学のホームページをみたら、ダイアートは神経体液性因子への影響がフロセミドに対して少ないようだった。
利尿薬を投与すると体液が少なくなるわけで、体液を維持しようとレニンなどの神経体液性因子が活性化されるという話。
ラシックスの最高血中濃度到達時間Tmaxは1~2時間、ダイアートは3.3時間、ルプラックは0.6~0.9時間で、ラシックスやルプラックは短時間作用型、ダイアートは長時間作用型なのだそうだ。
慢性心不全の予後改善にはダイアートが良いらしい。
ちなみに効果持続時間。
ラシックスの添付文書では、「本剤の利尿効果は、健康成人に経口投与した場合、経口投与後1時間以内に発現し、約6時間持続する。」
ダイアートの添付文書では、「健康成人では経口投与後1時間以内に作用が発現し、9時間後まで持続した。また浮腫患者においては12時間後まで作用が持続した。」
ルプラックのインタビューフォームでは、「本剤の血中濃度半減期は約2時間で、利尿作用は約6~8時間持続する。」
やはり、ダイアートの効果持続時間が一番長い。
心不全とループ利尿薬
心不全の急性増悪時は、呼吸困難や浮腫などの症状を引き起こすうっ血を早期に緩徐する必要があり、短時間作用型で強力な利尿効果を有するフロセミドが適している。
しかし、慢性期にはその特徴が脱水や低カリウム血症などの電解質異常のリスクになりうる。
そのため、心不全の急性増悪後、うっ血が落ち着いた患者は、できるだけ早い時期に、利尿薬をフロセミドからアゾセミドに変更することが多い。
アゾセミドはフロセミドに比べて半減期が長く循環動態変動作用が緩徐であるため。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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