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プレタールが徐脈に効く?
公開. 更新. 投稿者:不整脈.この記事は約1分25秒で読めます.
7,530 ビュー. カテゴリ:プレタールと脈拍
プレタール(シロスタゾール)には脈を速くし(頻脈)、動悸を生じさせる副作用があります。
プレタールは、血小板、血管、心筋などに存在するホスホジエステラーゼIII(PDEIII)という酵素を阻害し、サイクリックAMP(cAMP) の分解を抑え、血小板の凝集(血小板が集まって血液を固める)を抑えます。
cAMPにはさまざまな生理活性がありますが、血管を拡張させたり、心収縮力を増強させたり、血小板では凝集を防ぐ作用があります。
服用で起こる頻脈は、血管拡張による反跳性のもの、心筋への作用と考えられます。
それを逆手にとって徐脈の治療に使えることが十数年前に知られ、洞不全症候群に使われ始めました。
患者によっては、プレタールが効きすぎて動悸の症状が出てしまうので、用量の調節が必要です。
徐脈の治療には、プレタール以外に、テオドールやカルグートが使われる。
プレタールは心不全に禁忌?
警告欄があります。
本剤の投与により脈拍数が増加し、狭心症が発現することがあるので、狭心症の症状(胸痛等)に対する問診を注意深く行うこと。[脳梗塞再発抑制効果を検討する試験において、長期にわたりPRP(pressure rate product)を有意に上昇させる作用が認められた。また、本剤投与群に狭心症を発現した症例がみられた。
プレタールはPDE(ホスホジエステラーゼ)3阻害薬。
PDE3を阻害し、血小板内の環状アデノシン一リン酸(cAMP)を増加させることにより血小板凝集抑制作用を発揮する。
cAMP濃度の上昇によって心筋収縮力も増大させる。心拍数も増える。
狭心症に注意。
プレタールの禁忌
プレタールの禁忌に「うっ血性心不全」があります。
プレタールはPDE3阻害薬。
同じくPDE3阻害薬のコアテックやミルリーラは急性心不全に使う。
急性心不全には使うけど、慢性心不全には使わないほうがいいってことかな。
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