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尿・便が着色する薬剤一覧
公開. 更新. 投稿者:副作用/薬害. タグ:薬剤一覧ポケットブック. この記事は約6分48秒で読めます.
19,411 ビュー. カテゴリ:尿が着色する薬剤一覧
・薬の副作用で尿に色がつくことがある。
・薬の影響と知らなければ病気と勘違いする恐れもあるので必ず伝える。
商品名 | 一般名 | 色調 | 添付文書の記載 |
---|---|---|---|
アザルフィジンEN、サラゾピリン | サラゾスルファピリジン | 黄色~黄赤色 | 本剤の成分により皮膚、爪及び尿・汗等の体液が黄色~黄赤色に着色することがある。また、ソフトコンタクトレンズが着色することがある。 |
アスベリン | チペピジンヒベンズ酸塩 | 赤色 | 本剤の代謝物により、赤味がかった着色尿がみられることがある。 |
アドナ | カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物 | 橙黄色 | だいだい黄色がかった着色尿があらわれることがある。 |
アルドメット | メチルドパ | 黒色 | 本剤投与中の患者の尿を放置すると、メチルドパ又はその代謝物が分解され、尿が黒変することがある。 |
アローゼン | センナ | 黄褐色または赤色 | 着色尿(黄褐色又は赤色を呈することがある。) |
イーシー・ドパール、ネオドパストン、マドパー、メネシット | レボドパ | 黒色 | 唾液・痰・口腔内粘膜・汗・尿・便等の変色(黒色等) |
オダイン | フルタミド | 琥珀色または黄緑色 | 本剤の投与により尿が琥珀色又は黄緑色を呈することがある。 |
キネダック | エパルレスタット | 黄褐色または赤色 | 本剤の投与により、黄褐色又は赤色の着色尿があらわれることがある。本剤及び代謝物の影響による。 |
コムタン | エンタカポン | 赤褐色 | 着色尿(本剤又は本剤の代謝物により尿が赤褐色に着色することがある。) |
セスデン | チメピジウム臭化物水和物 | 赤色 | 本剤の代謝物により、赤味がかった着色尿があらわれることがあるので、ウロビリノーゲン等の尿検査には注意すること。 |
セフゾン | セフジニル | 赤色 | 尿が赤色調を呈することがある。 |
ハイボン | リボフラビン | 黄色 | 尿を黄変させ,臨床検査値に影響を与えることがある. |
フラジール | メトロニダゾール | 暗赤色 | 暗赤色尿 |
フラビタン | フラビンアデニンジヌクレオチド | 黄色 | 尿を黄変させ,臨床検査値に影響を与えることがある. |
プルゼニド | センノシド | 黄褐色または赤色 | 着色尿(黄褐色又は赤色を呈することがある。) |
ミコブティン | リファブチン | 橙赤色 | 本剤の投与により、尿、糞、皮膚、唾液、痰、汗、涙液が橙赤色となることがある。コンタクトレンズ、特にソフトコンタクトレンズは着色することがある。 |
ミノマイシン | ミノサイクリン塩酸塩 | 黄褐〜茶褐色、緑色、青色 | 本剤の投与により尿が黄褐~茶褐色、緑、青に変色したという報告がある。 |
リファジン | リファンピシン | 橙赤色 | 尿、便、唾液、痰、汗、涙液がリファンピシン及びその代謝物により橙赤色等に着色する。なお、血清も同様の着色を示す。また、ソフトコンタクトレンズが変色することもある。 |
もし赤い尿が出たら、血尿じゃないか?腎臓の病気じゃないか?と不安になりますね。
激しい運動のあとでも尿の色が赤っぽくなることはあるようですが、薬の影響で尿が赤くなることがあります。
咳止めのアスベリンや下剤のプルゼニド、トリコモナスに使うフラジールなどで赤っぽい尿になります。
抗生物質のセフゾンも、食事に含まれる鉄分とキレートを形成して便や尿が赤くなります。
ビタミン剤では黄色くなります。ビタミンの入った栄養ドリンクなどを飲むと濃い黄色の尿が出ますね。
患者さんがびっくりしないように伝えておきましょう。
プルゼニド(センノシド)
下剤のプルゼニド錠で尿が赤色に着色することがある。プルゼニド錠の成分センノシドがアルカリ尿と反応して黄褐色~赤色に着色することがあるが、健康上の問題はない。
コムタン(エンタカポン)
パーキンソン病の薬でレボドパを飲んでいると、尿が黒くなる。
同じくパーキンソン病の薬でコムタンを飲んでいると、尿が赤褐色になる。
コムタンを飲んでいる人はレボドパも飲んでいるはずなので、じゃあ、尿の色はどんな色になるのだろうかと思う。黒っぽい赤褐色?
コムタンの副作用に横紋筋融解症があるが、尿が赤っぽくなるという異変の兆候に気付きにくいので注意が必要。
キネダック(エパルレスタット)
キネダックを飲むと、尿が黄褐色または赤色になることがあります。
原薬が黄色~だいだい色をしており、尿中に排泄される代謝物も同様の色であるため尿が着色することがあります。
エパルレスタットは黄色を呈するロダニン骨格を持つ化合物であり、代謝された尿中排泄物もロダニン骨格を有している。
尿がアルカリ性になると赤紫色を呈する性質がありますので、尿のpHによっては黄褐色~赤色に変色することがあります。
薬の色によるものなので心配はいりません。
アドナ(カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物)
血尿が出たときに止血剤のアドナが処方されることがある。
アドナの副作用に「だいだい黄色がかった着色尿があらわれることがある。」というのがあり、血尿でオレンジっぽいのか、アドナの副作用でオレンジっぽいのかわからなくなる、ことはないのかな。
ミノマイシン(ミノサイクリン)
ミノマイシンの「その他の注意」に、「本剤の投与により尿が黄褐~茶褐色、緑、青に変色したという報告がある。」という記載がある。
歯が黒くなることはよく知っているが、尿の色が緑や青になるというのは「副作用」ではなく「その他の注意」に記載されているためか、見逃していた。
尿が青くなると聞くと、畜尿バッグを使っている人の副作用を思い出す。
フラジール(メトロニダゾール)
腸内細菌によりニトロ基が還元されアゾキシ化合物が形成され、尿が着色します。
紫色蓄尿バッグ症候群
畜尿バッグを使っている患者さんの尿が青くなるということがよく見られる。
便中のトリプトファンが、便秘で増殖した腸内細菌に分解されてインドールになり、そのインドールは肝臓を通りインジカンとなって尿中に排泄されます。
薬剤師ノート – カテーテル尿が紫色になる原因 [着色尿 PUBS 紫色尿バッグ症候群] – xpwiki
インジカンは尿中の種々の細菌が産生するスルファターゼによりインジゴに変色します。
インジカンの分解物としてインジゴブルー(青色色素)とインディルビン(赤色色素)ができます。だから、紫になるのです。
この二つの物質は水には溶けないがプラスチックやポリマーにとけ込む性質を持っているようです。また、プラスチックなどに付着しやすいので、尿バッグにも色がついたままになるようです。
青い尿が出てきたらビックリです。
尿の色自体は普通の色なのですが、カテーテルから留置しているバッグにたまった尿が放置され時間がたつとプラスチックが変色するという仕組み。
紫色尿バック症候群とか呼ぶらしい。
ミノマイシンなどの薬で尿が青色になることもあります。
必須アミノ酸の一つであるトリプトファンが食事中から取り込まれ、腸管内において腸内細菌によりインドールに分解される。
慢性便秘であると、腸内細菌が過剰に増殖しているため、インドールが多く発生する。
インドールは腸管から吸収されるが、体内では有害であるため、肝臓で硫酸抱合を受けた後、無害なインジカンに代謝され、尿中に排池される。
そこに尿路感染が合併していると、尿中の種々の細菌によりインジカンは加水分解を経てインドキシルに変換される。
インドキシルは2分子が縮合して酸化されるとインジゴ青(一般的にはこれがインジゴと呼ばれている)となる。
一方、インドキシルがさらに酸化されるとイサチンになり、イサチン2分子が縮合するとインジゴ赤(インジルビン)になる。
インドキシルから両分子に至るまでの反応は、尿がアルカリ性の場合に起こり得る。
これらの反応には、いずれも細菌の関与が必須である。
このような経路で産生されたインジゴ青やインジゴ赤は、蓄尿バッグや接続チューブ類を構成するポリマーに付着しやすいため、PUBSが生じるものと考えられている。
PUBS自体は治療の対象とはならないが、発生の原因となっている慢性便秘や排尿管理への対応が、強く推奨されている。
低用量ピル服用中コンタクトレンズで違和感?
低用量ピルを服用中にコンタクトレンズを着用している場合、違和感を感じることがあるという。
角膜厚が変化することにより、コンタクトレンズの視力・視野の変化及び装着時の不快感が生じるらしい。
便が着色する薬剤一覧
便の色が緑色になったり、青色になったり、ピンク色になったら患者は驚く。
そこまで色の変化を来す医薬品はありません、と思いますが。
フェロミアで黒くなるとか、セフゾンで赤くなるとか話には聞きますが、実際に見たことはない。
自分で飲むしか無いか。
商品名 | 一般名 | 色調 | 添付文書の記載 |
---|---|---|---|
イーシー・ドパール、ネオドパストン、マドパー、メネシット | レボドパ | 黒色 | 唾液・痰・口腔内粘膜・汗・尿・便等の変色(黒色等) |
インクレミン | ピロリン酸第二鉄 | 黒色 | 本剤の投与により、一過性に便が黒色を呈することがある。 |
サクロン(OTC) | 銅クロロフィリンカリウム | 濃緑色 | 服用後、便が緑色になる場合がありますが、銅クロロフィリンカリウム(緑色)が排泄されるための着色であり、心配はありません。 |
次没食子酸ビスマス | 次没食子酸ビスマス | 黒色 | 服用によって便が黒くなることがある。[ビスマスが黒色の硫化ビスマスになるため] |
セフゾン | セフジニル | 赤色 | 粉ミルク、経腸栄養剤など鉄添加製品との併用により、便が赤色調を呈することがある。 |
フェルム | フマル酸第一鉄 | 黒色 | 本剤の投与により便が黒色を呈することがある。 |
フェロ・グラデュメット | 硫酸鉄 | 黒色 | 本剤の投与により、便が黒色を呈することがある。 |
フェロミア | クエン酸第一鉄ナトリウム | 黒色 | 本剤の投与により便が黒色を呈することがある。 |
ミコブティン | リファブチン | 橙赤色 | 本剤の投与により、尿、糞、皮膚、唾液、痰、汗、涙液が橙赤色となることがある。コンタクトレンズ、特にソフトコンタクトレンズは着色することがある。 |
リファジン | リファンピシン | 橙赤色 | 尿、便、唾液、痰、汗、涙液がリファンピシン及びその代謝物により橙赤色等に着色する。 |
サクロンを飲んだら便が緑色になる?
薬を飲んで便の色が変わる、というのは稀にみられる。
鉄剤を飲んで便の色が黒くなるということはよくある。
病気で便に色がつくこともある。下痢っぽいときに白い便が出るのはロタウイルス。
サクロンを飲むと便が緑色になるという。
便の着色は、主成分の一つである銅クロロフィリンカリウムの色(緑色)による着色ですので、心配はありません。銅クロロフィリンカリウムには直接胃粘膜を保護する作用があります。高分子のため、胃の中で作用を発揮したあとは、ほとんど吸収されずに便中に排出され着色を起こします。
サクロンを服用したら便が緑色になりました。大丈夫でしょうか? エーザイの一般生活者向けサイト
緑色の便が出てきたらちょっとびっくりする。
赤ちゃんの場合は、腸内の空気にビリルビンが触れて酸化すると、便の色が緑色になることはよくあるようです。
赤ちゃんの緑色の便
乳児の便は、黄色の胆汁色素であるビリルビンにより黄色っぽいが、ビリルビンが酸化すると緑色のビリベルジンに変化し、便が緑色を呈するようになる。
そのため、排便回数が少なかったり、授乳の際に多量の空気を飲み込んだりしていると、便が腸内で空気に触れやすくなり、酸化して緑色になることがある。
また、抗菌薬を経口投与しているときには腸内細菌の分布が変化し、腸内にビリベルジンが増え、便が緑色に着色することがある。
乳児の便は、黄色や茶色であれば問題ないことが多い。
赤色の場合、トマトやスイカのような赤色の食物を食べ、未消化の状態で便中に認められるときならば特に問題はないが、血が混じっているときは下部消化管からの出血が考えられる(上部消化管からの出血であれば便は黒色を呈する)。
イチゴジャムに似た粘血便が出たときには腸重積の可能性がある。
また、便の中に白いブツブツや粘液が混ざっているだけなら問題ないが、便全体が白い時は胆道閉鎖症やロタウイルス感染が疑われるので、早めに小児科を受診するように勧めたほうが良い。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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1 件のコメント
ベンザブロックL錠を飲んだら尿が赤くなりました
薬のせいなのかなぁ~(^。^;)