2024年9月15日更新.2,458記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

記事

スプレー剤を宅急便で送っちゃダメ?

高圧ガス

薬剤師

スプレー剤は高温で爆発する?

今日も欠品、明日も欠品、出荷調整地獄の日々を送っている薬剤師のみなさん、不足薬を宅急便・郵便で送っていることかと思います。

そんなときに気をつけるべき薬について説明します。

郵便で送れないものはこちら→郵便物として差し出すことができないもの – 日本郵便 (japanpost.jp)

宅急便で送れないものはこちら→宅急便で送れないもの | ヤマト運輸 (kuronekoyamato.co.jp)

麻薬や覚醒剤原料など紛失したら面倒な薬を社内規則的にNGにしている会社も多いかと思いますが、送れないわけじゃない。

それより危険なもの。真夏の炎天下で爆発するリスクのある薬。
「爆発性、発火性、その他の危険性のある物で総務大臣が指定するもの」
「花火、灯油、ガスボンベ、シンナーなどの発火性、引火性、揮発性のある物品または火薬類」

航空輸送と陸路でまた違うようです。

ヤマトのQ&Aの「Q.医薬品は、送れますか?」に以下のように書かれている。

・外用剤(軟膏・貼り薬・点眼剤・吸入剤・坐剤、など)で、発火性、引火性、揮発性のある物品が含まれている場合は、送れません。
・内用剤(錠剤・散剤(粉薬)・カプセル剤・シロップ剤、など)は、送れます。
・消毒液(アルコールやエタノールなど)は、濃度や成分によって、送れない場合がございます。
・液体の場合は、中身の漏れが無いように、ビニール袋やポリ袋などで全体を覆って密閉してください。
・送り状(伝票)の品名に、具体的な品名を記載してください。

一般向けなので、会社で契約している場合にはまた異なるのかも知れない。
ただ、引火や爆発のリスクのある薬については注意しなければならない。

医薬品名添付文書の注意
トプシムスプレー高圧ガス(液化石油ガス)を使用した可燃性の製品であり、危険なため、下記の注意を守ること。
炎や火気の近くで使用しないこと。
火気を使用している室内で大量に使用しないこと。
高温にすると破裂の危険があるため、直射日光の当たる所や火気等の近くなど温度が40℃以上となる所に置かないこと。
火の中に入れないこと。
使い切って捨てること。
ドボベットフォーム高圧ガスを使用した可燃性の製品であり、危険なため、下記の注意を守ること。
炎や火気の近くで使用しないこと。
火気を使用している室内で大量に使用しないこと。
高温にすると破裂の危険があるため、直射日光の当たる所や火気等の近くなど温度が40℃以上となる所に置かないこと。
火の中に入れないこと。
使い切って捨てること。
高圧ガス:ブタン/ジメチルエーテル
ヒルドイドフォーム高圧ガス(LPG)を使用した可燃性の製品であり、危険なため、次の注意を守ること。
炎や火気の近くで使用しないこと。
火気を使用している室内で大量に使用しないこと。
高温にすると破裂の危険があるため、直射日光の当たる所や火気等の近くなど温度が40℃以上となる所に置かないこと。
火の中に入れないこと。
使い切って捨てること。
フルコートスプレー高圧ガス(液化石油ガス)を使用した可燃性の製品であり、危険なため、下記の注意を守ること。
炎や火気の近くで使用しないこと。
火気を使用している室内で大量に使用しないこと。
高温にすると破裂の危険があるため、直射日光の当たる所や火気等の近くなど温度が40℃以上となる所に置かないこと。
火の中に入れないこと。
使い切って捨てること。

気温が40℃を超えることもあるので、これらの薬は患者に保管時にも注意するよう指導する必要がある。

軟カプセル等高温で変形しやすい薬も患者クレームを受けるので、クール便で送った方が良い。
スプレーもクール便で送ればリスクは少ないけど。。。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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プロフィール

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職業:薬剤師
出身大学:東京薬科大学(1999年卒)
生息地:雪国(東北)
ブログ運営歴:2003年頃~
著書:薬局ですぐに役立つ薬剤一覧ポケットブック
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