郵送してはいけない薬

麻薬を郵送しても良いのか？

新型コロナの影響により、2020年9月に改正薬機法にて対応可能となる予定だったオンライン服薬指導が、0410対応という時限的特例措置により可能となりました。

しかし、現在行われている0410対応は、本来のオンライン服薬指導で行われるような「映像及び音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることが可能な方法」では行われておらず、古来からの「電話」による方法で行われているケースがほとんどである。

なので、本来のオンライン服薬指導を行う日はまだまだ遠いような気もしますが、新型コロナがこのまま収束するとは思えず、時限的措置がそのまま継続するということもあるかも・・・

0410対応の資料
新型コロナウイルス感染症について
新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の 時限的・特例的な取扱いについて

初診でオンライン診療を行う場合、処方できない薬があります。

・麻薬
・向精神薬
・ハイリスク薬（抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤、不整脈用剤、抗てんかん剤、血液凝固阻止剤、ジギタリス製剤、テオフィリン製剤、カリウム製剤、精神神経用剤、糖尿病用剤、膵臓ホルモン剤又は抗ＨＩＶ薬）

ただし、通院している患者で、これまでも処方されていた医薬品を処方する場合には、処方できない薬はありません。

つまり、麻薬も向精神薬も、覚せい剤原料もハーボニーみたいな高額医薬品も送れるっちゅうことか？

郵送禁止品

郵便局のホームページに、「郵便物として差し出すことができないもの」が書かれている。

爆発性、発火性、その他の危険性のある物で総務大臣が指定するもの

毒薬、劇薬、毒物および劇物（官公署、医師、歯科医師、獣医師、薬剤師または毒劇物営業者が差し出すものを除きます。）

生きた病原菌および生きた病原体を含有し、または生きた病原体が付着していると認められる物（官公署、細菌検査所、医師または獣医師が差し出すものを除きます。）

法令に基づき移動または頒布を禁止された物

人に危害を与えるおそれのある動物（学校または試験所から差し出され、またはこれにあてるものを除きます。）

毒薬、劇薬、毒物および劇物（官公署、医師、歯科医師、獣医師、薬剤師または毒劇物営業者が差し出すものを除きます。）

と、書かれているが、調剤したものはＯＫぽい。

麻薬や覚せい剤原料など、法的な規制のある薬は紛失したら「えらいこっちゃ」なので、今まで郵送で送るようなことはしてこなかった。

しかし、ハーボニーのような高額医薬品は万が一破損紛失した場合の補償が心配。

「宅急便」の荷物の紛失・破損に対する補償はいくらですか？ | 宅急便| ヤマト運輸

「宅急便」 の補償金額(責任限度額)は、「宅急便」1個につき税込300,000円です。

30万円までしか補償されない。

麻薬や向精神薬、覚せい剤原料なども、万が一、破損紛失した場合の保健所への届けなども面倒だし、患者から「足りなかった」というクレームを受ける可能性も考えると、新型コロナ感染の不安はあるが、玄関先までお届けして数を確認してもらうほうが無難な気はする。