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エパデール1日4グラムは危険?
公開. 投稿者:脂質異常症.この記事は約2分59秒で読めます.
969 ビュー. カテゴリ:オメガ3脂肪酸が心房細動を増やす?
2023年4月にエパデール(オメガ3脂肪酸)の添付文書が改訂され、「本剤と同一有効成分(4g/日)を含有する製剤の海外臨床試験において、心房細動又は心房粗動のリスク増加が認められたとの報告がある。」との記載が追記された。
エパデールS300/S600/S900は最高で1日2700㎎(2.7g)までなので、1日4gを使うことは無い。
ただし、2022年 9月に発売されたエパデールEMカプセルは1日4gまで使うことができる。
動脈硬化は減らすが、心房細動を増やす。いやこれは本末転倒。
エパデールEMが発売から1年経過して長期解禁される前の段階でこの添付文書改訂は、意図的なものを感じるのは私だけだろうか。
いずれにせよ、「エパデールSで良いんじゃね?」って思っちゃうね。
エパデールSとエパデールEMの違い
エパデールEMカプセルという製品が2022年9月に販売された。
エパデールSとは何が違うのか?
エパデールSには300、600、900という3規格があり、それぞれ1包あたり300㎎、600㎎、900㎎のイコサペント酸エチルが含有されています。エパデールEMカプセルには1包2g(2000㎎)のイコサペント酸エチルが含有されています。
量が多い分、サイズも大きく、エパデールSは直径約4mmの球形カプセルであるが、エパデールEMは直径約6mmと大きい。エディロールカプセルが直径6.6㎜くらいだからそれを数十粒いっぺんに飲むと考えるとしんどい。
エパデールSは1日3回食直後という用法であるが、エパデールEMは1日1回食直後の服用で済む。スタチンなどの脂質異常症治療薬が1日1回のものが多いので、それにあわせて1日1回のEPA製剤のほうがコンプライアンス的にも好ましいというわけだ。
エパデールSを1日1回で飲んじゃえば良いんじゃね?と思う人もいるかと思うが、エパデールEMのインタビューフォームには、吸収について以下のように書かれている。
本剤は、吸収性の向上を期待して既承認のエパデールを新たに製剤設計した自己乳化製剤である。エパデールの添加物の処方を変更することにより、イコサペント酸エチル(EPA-E)が消化管内において胆汁酸に依存せずに乳化分散し、吸収されると考えられる。この製剤設計により、吸収性の向上と食事の影響を受けにくくなることが期待される。
胆汁酸に依存せずに吸収される。でも、用法は食直後。
エパデールEMのEMは、乳化製剤(EMulsification)の意味。
エパデールSのSは、Small、Smooth、Seamless capsuleなどの頭文字で色んな意味がある。
個人的にはEPAはサプリメント程度にしか見ていない。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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