2024年12月18日更新.2,481記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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処方箋調剤にポイント付けて良いの?

ポイント原則禁止

当方はドラッグストア勤務の薬剤師なのですが、「調剤にポイント付きます」アピールせよとの上からの指示に「面倒くせえな」「そもそもつけて良いのか?」とあいまいな感じのまま、上司の言いなりになっているので今さらながら調べ直してみる。

ポイント付与は原則禁止という解釈に変わりはない。

基本原則は、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則 第二条の三の二(経済上の利益の提供による誘引の禁止)

保険薬局は、患者に対して、第四条の規定により受領する費用の額に応じて当該保険薬局における商品の購入に係る対価の額の値引きをすることその他の健康保険事業の健全な運営を損なうおそれのある経済上の利益を提供することにより、当該患者が自己の保険薬局において調剤を受けるように誘引してはならない。

「保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント提供についての留意事項」(平成24年9月14日事務連絡)にも変わりはない。

なぜ続けられるのか。

注目点は3点。

①「一部負担金等の受領に応じて専らポイントの付与及びその還元を目的とするポイントカードについては、ポイントの付与を認めないことを原則とする。」
つまり、ドラッグストアのポイントカードは、調剤専門のポイントというわけではなく、雑貨類でも使えるポイントカードなわけなので、OK。

②「ただし、現金と同様の支払い機能を持つクレジットカードや、一定の汎用性のある電子マネーによる支払いに生じるポイントの付与は、これらのカードが患者の支払いの利便性向上が目的であることに鑑み、当面、やむを得ないものとして認めることとしますが、その取扱いについては、引き続き年度内を目途に検討することとしている」
クレジットカードや電子マネー、バーコード決済などのキャッシュレス決済を国が推奨している以上、ポイントカードによるポイント付与を禁止させられるわけがない。

③「専らポイントの付与・その還元を目的とするポイントカードであるか否かの違いに関わらず、経済上の利益の提供による誘引は禁止されていることから、当該規定に違反していると思われる事例等は、地方厚生(支)局による指導対象となる。」

この個別指導の対象になる保険薬局の具体例が「保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与に係る指導について」(平成29.1.25事務連絡)で示されている。

① ポイントを用いて調剤一部負担金を減額することを可能としているもの
② 調剤一部負担金の1%を超えてポイントを付与しているもの
③ 調剤一部負担金に対するポイントの付与について大々的に宣伝、広告を行っているもの(具体的には、当該保険薬局の建物外に設置した看板、テレビコマーシャル等)

①ポイントを使うのはダメだけどためるのはOK、②1%までならOK、③テレビCMや看板で宣伝しちゃダメだけど旗やチラシやポスターはOK。
というドラッグストア側の身勝手な解釈。

でもさ、原則禁止でしょ。原則禁止なので薬局長判断で、ポイント付けない・旗を立てない・チラシ配らない・ポスター貼らないはOK。
という私の身勝手な解釈。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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