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ゲムフィブロジルとCYP2C8
公開. 更新. 投稿者:相互作用/薬物動態.この記事は約1分13秒で読めます.
4,177 ビュー. カテゴリ:ゲムフィブロジルとの相互作用
添付文書を見てるとたまに、「ゲムフィブロジル(国内未承認)」と併用注意という薬がある。
国内未承認の薬ってもっと色々ありそうですが、特にゲムフィブロジルだけがよく見られる、気がする。
ゲムフィブロジルってのは何の薬かというと、フィブラート系薬剤です。
昔、セルタ(セリバスタチン)というスタチン系の薬がありましたが、このゲムフィブロジルとの相互作用で横紋筋融解症による死者が出たため、販売中止に追い込まれました。
スタチン系による横紋筋融解症が有名になったルーツでもありますね。
この相互作用の発生機序になっているのが、薬物代謝酵素CYP2C8。
セリバスタチンは主にCYP2C8で代謝されますが、ゲムフィブロジルはCYP2C8の強力な阻害剤であるため、セリバスタチンの血中濃度が上昇し横紋筋融解症が誘発されました。
併用注意にゲムフィブロジルが記載されている医薬品は、CYP2C8で主に代謝される薬物です。
プラビックスとCYP2C8
ゲムフィブロジルと同じようにCYP2C8阻害作用を有する国内でも使用頻度の多い薬があります。プラビックス(クロピドグレル)です。
ゲムフィブロジルと併用注意ということは、プラビックスとも併用注意ということです。
ジャドニュ顆粒(デフェラシロクス)、バクタ(トリメトプリム)、アビガン(ファビピラビル)などもCYP2C8阻害作用を有します。
ゲムフィブロジルは日本では販売されていないので、リスクはほぼ無いですが、併用注意欄に「CYP阻害剤 ゲムフィブロジル等」と記載があったら、プラビックス等についても注意が必要です。
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