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プリビナ点眼液を調剤するにはクリーンベンチが必要?
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約1分28秒で読めます.
16,277 ビュー. カテゴリ:点眼剤の小分け
プリビナ点眼液には、500mLの瓶しか無く、処方箋で5mL×1本などと来た際には、小分け調剤が必要となる。
しかし、日本薬局方の製剤総則「点眼剤」には、「点眼剤は、結膜嚢などの眼組織に適用する、液状、又は用時溶解若しくは用時懸濁して用いる固形の無菌製剤である」と記載されている。
無菌でなければならない。
つまり、点眼薬の小分けと調製は、他の外用液剤と同様に考えるべきではなく、注射剤と同様、あるいはそれに準じた配慮が必要であり、無菌操作により、クリーンベンチ内等で調製を行う必要があるという。
クリーンベンチの設備のある薬局なんて今まで勤めたことが無い。
安い物なら10万円前後で買えるようだが、プリビナ点眼液の調剤のためだけに買える代物ではない。
今は在宅医療とかで使っている薬局も増えているのかな?全国的な状況はわからないので置いてある薬局があれば教えてほしい。
つまりは、普通の薬局では調剤できない。クリーンベンチのある他の薬局を紹介するしかない。500mL/瓶で処方してもらえば大丈夫?なわけもない。患者が調製したらそこで汚染されることは確実だし。
最終的に、「どこにもクリーンベンチのある薬局が無いよ」となった場合、疑義照会して代替薬を提案しようにも代替薬が無い。
処方削除してもらうしか手段がない。門前が眼科だったらクリーンベンチ買うしか無いかな。
プリビナ点眼液以外にも、小分けが必要な点眼液として、ナシビン点鼻・点眼液0.05%(500mL/瓶のみ)、キシロカイン点眼液4%(20mL/瓶のみ)がある。
この問題については以前から言われていることなので、プリビナ点眼液などの小分けが必要な点眼剤を販売中止にするか、5mL製剤を発売するかしないとダメじゃね?
ちなみに「点鼻剤」については、日本薬局方に「点鼻剤は,鼻腔又は鼻粘膜に投与する製剤である」としか書かれておらず、無菌である必要は無く、トラマゾリン点鼻液0.118%「AFP」などの小分け調剤は問題は無い。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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