2024年12月2日更新.2,476記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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ベピオゲルは夜に使うといい?

ベピオゲルと紫外線

ニキビ治療薬ベピオゲルの用法は、

「1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布する。」
となっている。

使用時点については特に明記されていないが、使用上の注意に、
「本剤の使用中には日光への曝露を最小限にとどめ日焼けランプの使用、紫外線療法は避けること。」
という記載がみられる。

ベピオゲルの成分である過酸化ベンゾイルを配合したデュアック配合ゲル、エピデュオゲルにも同じ記載がみられる。
確か、プロトピック軟膏にも見られた記述。
まさか、発がん性か?

ベピオゲルのインタビューフォームに以下のように書かれている。

海外では、過酸化ベンゾイルの反復塗布により UV 照射に対する皮膚の忍容性が減少すること、 また、日光曝露によって過酸化ベンゾイルの皮膚刺激性が増悪する可能性があることが報告されており、過酸化ベンゾイルを含有したざ瘡治療外用剤の使用に対して日光曝露に関する注意喚起が行われている。

もともとベピオゲルの副作用として、塩化ベンゾイルの皮膚剥離作用に起因したピリピリとした皮膚の刺激感がありますが、紫外線により刺激感が増すことが考えられる。

夏場の海水浴や、日焼けサロンに行く前に使用するのは避けた方が良い。
日中の紫外線を避けるためには、用法としては「1日1回夜」という使い方がベストなのだろう。
冬場であれば「1日1回朝」でも良いのかも知れない。

ただ、安静時のほうが刺激を感じやすいということもあるので、プロトピック軟膏同様、夜よりも朝に塗った方が気にならないということもある。

ケースバイケースである。

ピーリング作用のある薬は夜使う?

ピーリング作用とは、古くなった皮膚の角質を除去(剥ぐ、ピールする)し、肌の再生を行うことです。
新陳代謝を活性化させ、肌のサイクルを正常に戻します。
「シミ、くすみ、にきび、にきび痕、肌の老化」などに効果があります。
また、毛穴に皮脂が詰まったり、角栓が出来たりするのを防ぐので、特に活動的なニキビの治療法として効果があります。

角質溶解作用といえば、サリチル酸が有名ですが、あまり強いピーリング作用があると、皮膚がダメージを受けてしまうので逆効果となる。

そのため、ほどよいピーリング作用が求められるが、最近のニキビ治療薬でピーリング作用のある薬として、ディフェリンゲルとベピオゲルがある。
また、それらを配合した薬(エピデュオゲル=ディフェリン+ベピオ、デュアック配合ゲル=ダラシン+ベピオ)も同様。

これらのピーリング作用のある薬は、朝にはあまり使われない。

これは、薬によって肌が敏感になっていて紫外線に当たったりすると刺激になりやすいためです。
乾燥やヒリヒリがひどくなってしまったり、赤みが出てしまう可能性があります。

ディフェリンゲルの添付文書には「就寝前に使用すること。」「日光又は日焼けランプ等による過度の紫外線曝露を避けること。」と記載されている。

ベピオゲルの添付文書には、「本剤の使用中には日光への曝露を最小限にとどめ、日焼けランプの使用、紫外線療法は避けること。」と記載されている。

エピデュオゲルの添付文書には、「夕方から就寝前に使用すること。」「日光又は日焼けランプ等による過度の紫外線曝露を避けること。」と記載されている。

デュアック配合ゲルの添付文書には、「本剤の使用中は日光への曝露を最小限にとどめ、日焼けランプの使用や紫外線療法は避けること。」

これらの薬は基本的には、夜の時間帯に使うことになる。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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