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ベピオゲルは冷蔵庫保管?
公開. 更新. 投稿者:皮膚感染症/水虫/ヘルペス.この記事は約2分44秒で読めます.
30,441 ビュー. カテゴリ:ベピオゲルの保管方法
新規にきび治療薬ベピオゲルの保管方法は、25℃以下となっている。
ベピオゲルの添付文書には以下のように書かれている。
「凍結を避け、25℃以下に保存すること。」
こういう微妙な温度設定が難しい。
アルピニー坐剤の30℃以下というのも難しい。
でも坐薬は冷所保管という頭があるので冷蔵庫に保管している。
冷所保存の軟膏はあまり見かけないので、そのまま引き出しにしまいがち。
でも、室温であれば25℃以上になることもあるので、添付文書に従えば、やっぱり冷蔵庫に保管すべき。
過酸化ベンゾイルは、高温で安息香酸に分解されるため、ベピオは凍結を避け、25度以下に保存する必要がある。
ベピオゲルのインタビューフォームを見ると、
「有効成分の各種条件下における安定性」では、40ºC/75%RHの保存条件で、6ヶ月は「明確な品質の変化は認められなかった」となっている。
しかし、「製剤の各種条件下における安定性」では、40ºC/25%RH以下の保存条件で、6ヶ月だと「含量の低下及び類縁物質の顕著な増加が認められた」となっている。
30ºC/65%RHの保存条件で、12か月は「明確な品質の変化は認められなかった」となっている。
25ºC/40%RHの保存条件で、24か月は「明確な品質の変化は認められなかった」となっている。
湿度の問題もあるかも知れないけど、単純に温度で見れば、40℃で長期に保管するのは避けた方がいい。
でも調剤室内が40℃になることはまず無いだろうし、30℃が12か月続くこともまず無い。
患者の自宅で保管する場合は、とくに冷蔵庫で保管する必要は無いだろう。
薬局内でも、比較的涼しい場所であれば冷蔵庫である必要も無いかとも思う。
間違えて1週間くらい引き出しに入れていたとしても廃棄する必要は無いだろう。
その他のニキビ治療薬の保管温度
また、クリンダマイシン配合の過酸化ベンゾイルで「デュアック配合ゲル」というのがあります。
こちらの貯法は、「2~8℃で保存」となっている。
確実に冷蔵庫。
しかし、アダパレンと過酸化ベンゾイルの合剤である「エピデュオゲル」の貯法は「室温」である。
まとめると、
ベピオゲル:凍結を避け、25℃以下に保存すること。
デュアック配合ゲル:2〜8℃で保存
エピデュオゲル:室温保存
と、同じ過酸化ベンゾイルを配合していてもそれぞれ貯法が異なることに注意する。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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1 件のコメント
とても面白かったです!笑