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心房細動と心房粗動の違いは?
公開. 更新. 投稿者:不整脈.この記事は約2分60秒で読めます.
4,696 ビュー. カテゴリ:心房細動と心房粗動の違い
心房細動って怖い病気じゃないの?
心房細動だった患者さんが、心房粗動になったという話を聞いた。
そもそも不整脈の分類について詳しくない私です。
心房細動と心房粗動では心房の興奮回数に違いがあり、心房粗動では一分間に250~350回程度興奮しており、心房細動では一分間に350~600回程度興奮しているという。
心房細動では、心房と心室が不規則に活動していますが、心房粗動では、規則的に活動をしています。
見た感じ心房細動のほうが危険で、心房粗動のほうがリスクが少ない感じがするけれど。
そういうわけでもないらしい。
心房粗動の患者には,はじめから心房粗動の方と,発作性心房細動などの別の不整脈に対して抗不整脈を内服したところ心房粗動に変化した患者さんの2通りがあります。
心房細動の治療として、サンリズムやプロノンという抗不整脈薬を投与すると約15%の患者は、不整脈が心房細動から心房粗動に変化します。
心房粗動になると、心房細動よりも自然に停止しずらくなり、不整脈の持続時間が長くなります。
心房細動と心室細動の違い
心房細動と心室細動の違いは?
心房細動と心室細動は全然違う。一文字違いで大違いの病気です。
細動というのは、心室または心房が全体として一度に興奮するのではなく、部分、部分がバラバラに勝手に興奮する状態をいいます。
したがって、このとき、心室または心房は血液を送り出す機能を失ってしまいます。
心房が血液を送り出す働きを失っても、心臓の血液拍出は保たれますが、心室がこの働きを失うと心臓停止の状態となります。
つまり、心室細動は心臓停止と同じということです。
心房細動は、突然死を引き起こす心室細動とは違い、すぐに重篤な状況に陥るような緊急性はほとんどありません。よくみるcommon diseaseです。
基本的には、心房細動から心室細動に移行することはありません。
WPW症候群に合併した心房細動だけは心室細動へと移行する危険があり、注意が必要とのこと。
WPW症候群に合併した発作性心房細動(PAF)は、通常の心房細動とは異なり、心房の興奮がKent束を介してそのまま心室に伝わるため、高度の頻脈、また心室細動から突然死に至る場合があり、危険である。
心房と心室の違い
心臓は 2 つの心房と 2 つの心室の 4 つの部屋から成り立っています。
心房は血液を溜める部屋で、心室は血液を送り出す部屋です。
左心室は、酸素で満たされた血液が左心房から流れ込む部屋で、この部屋から血液は全身に送られ酸素や栄養素を供給します。心室は血液を送り出す働きをするので、心房に比べて筋肉が厚くできています。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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