2024年12月2日更新.2,476記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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パキシルの1日上限量は40mg?

パキシルの1日上限量

私の勤務先では精神科や心療内科の処方をあまり受け付けないが、パキシルの処方で20㎎錠はあまり見たことがなく、10㎎が多い。

そのため、1日量で40㎎というのもあまり見かけないが、パキシルには1日の上限量が病名別にあり、注意する必要がある。

以下がパキシルの適応症別の用法用量。

適応症用法用量
うつ病・うつ状態通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして20~40mgを経口投与する。投与は1回10~20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減する。
パニック障害通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして30mgを経口投与する。投与は1回10mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日30mgを超えない範囲で適宜増減する。
強迫性障害通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして40mgを経口投与する。投与は1回20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日50mgを超えない範囲で適宜増減する。
社会不安障害通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして20mgを経口投与する。投与は1回10mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減する。
外傷後ストレス障害通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして20mgを経口投与する。投与は1回10~20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減する。

パキシル1日40㎎の場合、パニック障害ではないかという確認が必要になる。
パキシル1日50㎎の場合、強迫性障害であるという確認が必要になる。

しかし、内科的な病名ですら確認するのに一苦労なのに、このような精神系の病名を聴取するのは至難の業である。

1日60㎎を超えていたら、疑義照会は必須である。
しかし、1日1回夕食後という用法はしょっちゅう破られているけどね。

処方例

パキシル錠20mg 1錠  
 1日1回夕食後 30日分

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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