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アイファガンのスイッチOTC?
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345 ビュー. カテゴリ:マイティアルミファイ
マイティアルミファイという点眼薬が3月14日に要指導医薬品として発売されるニュースをみた。
成分は「ブリモニジン酒石酸塩」。緑内障治療薬のアイファガン点眼液と同じである。
ついに緑内障点眼薬がスイッチされたかー、と思いきや効能は「結膜充血」。そりゃそうだね。
緑内障で眼科に通院している患者が、このような市販の目薬を購入することは少ないとは思うが、緑内障点眼液で充血の副作用を気にしている方もいるので、そのような患者が購入しないとは限らない。
マイティアルミファイ中に含まれるブリモニジンの濃度は0.1㎎/mLで、アイファガンが1㎎/mLであるため、10分の1の濃度になっている。
眼圧を下げるほどの効果は無さそうだ。万が一併用してしまっても大きな問題は無さそう。
アイファガンの副作用に結膜充血(1~5%未満)があるが、マイティアルミファイは充血を取るのか。
マイティアルミファイの商品説明では以下のような記載がある。
「ブリモニジン酒石酸塩」は、主に結膜の血管の静脈および細動脈を収縮させることで結膜充血に効果をあらわします。この作用により、細胞への酸素や栄養分などの運搬に大きな影響をおよぼすことなく結膜充血を除去することが期待できます。
ブリモニジンはアドレナリンα2受容体作動薬であり、α2刺激薬は高血圧にも用いられ血管拡張作用があると思っていた。
しかし、目の充血除去ということは拡張した血管を収縮しているということ。
むむ・・・
ブリモニジンは、脳内のα2受容体を刺激すると血管が拡張しますが、皮膚などの毛細血管では血管を収縮させる作用があります。
交感神経の受容体にはα受容体とβ受容体があり、α受容体はα1とα2のサブタイプに分かれる。中枢(脳など)にあるα2受容体を刺激すると、末梢における交感神経の活動が抑えられ、血管が広がり血圧が下がる。
高血圧に用いられるα2刺激薬は、中枢のα2受容体を刺激し、血圧を下げる。
しかし、結膜の血管などの毛細血管は逆に収縮するという。
交感神経優位になると、α1受容体刺激やβ1受容体刺激によって血圧は上がるが、α2受容体への刺激は逆に血圧を下げる方に働く。
興奮状態になると、動脈や静脈などの主流な血管への血流を多くすることで、危機に対応できるようにして、毛細血管などの微小血管への血流は抑えることで、主流な血管への血流を多くするということなのだろう。

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

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