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先天代謝異常にミトコンドリアレスキュー?
公開. 更新. 投稿者:小児/先天性疾患.この記事は約1分25秒で読めます.
5,209 ビュー. カテゴリ:ミトコンドリアレスキュー
小児が痙攣など急性脳症を起こし、背景に先天代謝異常症が疑われる場合、ミトコンドリア機能を救済するために確定診断前から早期にミトコンドリアレスキュー(ミトコンドリア救済薬)が使用される。
有効性は不明なものも多いが、一部の症例や特別な病態に有効例が報告されている。
ミトコンドリアレスキュー (※千葉県こども病院モデル, 1歳(10kg)用)
フルスチアミン;アリナミンF(Vit. B1):100mg/ 分2-3
アスコルビン酸;シナール(Vit. C):1g/ 分2-3
ビオチン;ビオチン(Vit. H):5mg/ 分2-3
酢酸トコフェノール;ユベラ(Vit. E):100mg/ 分2-3
ユビデカレノン;ノイキノン(CoQ):50mg/ 分2-3
カルニチン;エルカルチン:300mg/ 分2-3
ミトコンドリア病
ミトコンドリア病とは、異常DNAをもつミトコンドリアにより体内のエネルギー産生が低下し、筋肉や臓器に機能障害が生じる難病です。
ヒトの体内には複数のDNAをもつミトコンドリアが存在しており、異常DNAをもつミトコンドリアの比率が一定を超えると発症するとされており、その比率は細胞分裂により変動するため後天的にも発症しうる疾患である。
ミトコンドリアは人体においてエネルギーとして欠かせないATP産生をつかさどる細胞内器官であり、ミトコンドリア病の症状は異常DNAの比率が高い複数臓器に出現し、脳卒中症状を伴うもの(MELAS)、ミオクローヌスを伴うもの、脳症(Leigh脳症)を伴うものなどに大別される。
ミトコンドリアでのATP産生は脂肪酸のβ酸化とクエン酸回路、電子伝達系を介して行われ、補酵素としてビタミンB1、B2、C、カルニチン、コエンザイムQ10などのビタミン類が必須となる。
機能低下したこれらの回路を活性化する治療として、常用量より多くのビタミン類を補充する方法がとられている。
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