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ドボベット軟膏を頭に塗ってはダメ?
公開. 更新. 投稿者:乾癬.この記事は約3分41秒で読めます.
5,424 ビュー. カテゴリ:ドボベットゲルは頭部に使いやすい
ドボベット軟膏の新しい剤形、ゲル剤が出るそうだ。
レオファーマは2月19日、尋常性乾癬治療薬ドボベットのゲル剤の承認を取得したと発表した。トボベットは軟膏剤として承認を得ているが、ゲル剤にすることで、発症しやすいとされる頭部に塗布しやすくした。
同剤は活性型ビタミンD3であるカルシポトリオール水和物とステロイドであるベタメタゾンジプロピオン酸エステルを含んだ配合外用剤。2014年にドボベット軟膏が尋常性乾癬の治療薬として承認、発売された。
ドボベットゲルは頭部に塗りやすい剤形なのだそうだ。
ドボベット軟膏について、協和発酵キリンのホームページをみると、
Q9 頭部に使用しても良いですか?
A9 頭部に使用する事は推奨できません。
臨床試験の際「頭部」への塗布経験が無く、有効性や安全性が確立していません。
頭部に使用することは推奨されていないらしい。
ドボベットゲルは頭部への使用を推奨してよいのだろうか?
ドボベットゲルの添付文書に書かれている「ゲルと軟膏の全般改善度」は以下の通り。
全般改善度:ゲル | 全般改善度:軟膏 | |
---|---|---|
頭皮 | 97.9%(92/94) | 96.0%(96/100) |
頭皮以外 | 80.9%(76/94) | 95.0%(95/100) |
軟膏の改善度もけっこう良いように見える。これならドボベット軟膏の頭皮への使用も推奨できると思う。そのうちホームページ更新されるだろう。
頭皮以外に関しては、軟膏の方が改善度が高いので、やはり基本的には揮発性の低い軟膏のほうが効果はあると思われる。
ドボネックスを顔に使っちゃダメ?
ドボネックスを顔に塗ると、口や鼻の周辺に刺激を感じるなどの副作用が表れることがあります。
ドボネックスの添付文書には「顔面に使用しないこと」と記載されています。
この記載はほかの外用活性型ビタミンD3製剤には見当たりませんが、同様に注意は必要かと思います。
ドボネックスはほかのビタミンD3製剤と比べて特に刺激が強いらしい。
オキサロール軟膏を顔に使っている患者はいたなあ。
乾癬の好発部位
乾癬の症状が出る部位としては、肘頭、膝蓋などの四肢伸側や腰・臀部、被髪部、頭髪の生え際などの外的物理的刺激が加わることの多い部位は好発部位となっている。
顔に症状が出ることは少ないようなので、ドボネックスが顔に処方されることは少ない、かな。
しかし、頭髪の生え際は好発部位だから、頭への使用は指示されるかも知れない。
頭は顔じゃないから大丈夫、かな。
ドボベット軟膏の特徴
ドボベット軟膏は、活性型VD3誘導体であるカルシポトリオール水和物と副腎皮質ホルモンであるベタメタゾンジプロピオン酸エステルが配合された、尋常性乾癬の外用剤である。
それぞれの配合成分は共に、「ドボネックス軟膏」、「リンデロンDP軟膏」として尋常性乾癬の第一選択薬として広く使用されている。
カルシポトリオールとベタメタゾンジプロピオン酸エステルの併用では、それぞれの単剤塗布に比べて高い有効性を示し有害事象は少ないという結果が出ている。
また配合剤にして簡便な使用法にすることにより、併用による有効性・安全性の向上、塗布時間や回数を減らし、外用療法のストレス軽減とコンプライアンスの向上が図られた。
特徴としては安定pH域が異なる2剤を、化学的安定性を維持して配合した外用剤であるということである。
特にカルシポトリオールは酸性側で不安定であり、酸性の物質と配合すると分解する恐れがある。
そのため「他の薬剤との混合により失活の恐れがあるため混合してはならない」とドボネックス軟膏のインタビューフォームに記載されている。
しかしステロイド外用剤のほとんどはpHが酸性寄りであり、この2つを混合するとカルシポトリオールの含量が低下してしまう恐れがある。この問題を解決し配合剤にすることで使用法が簡便になった。
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