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併用時に減量する薬
公開. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約2分42秒で読めます.
1,330 ビュー. カテゴリ:減量すること
添付文書の相互作用によくみられる記載に、併用時に「減量を考慮すること」「必要に応じて減量すること」という文言がある。
禁忌じゃないし、「考慮」「必要に応じて」なので、減量する義務はない。
医師の判断で併用しており、減量の必要性があれば減量するし、あえて疑義照会をしなければならないような飲み合わせではない。
という言い逃れもできる。
しかし、併用注意の記載の中にも、「減量すること」と少し強めの表現で記載されている相互作用もみられる。
この場合は、疑義照会必須の相互作用と見て取れる。
デトルシトールの相互作用
CYP3A4阻害薬
マクロライド系抗生物質
エリスロマイシン
クラリスロマイシン等
アゾール系抗真菌薬
イトラコナゾール
ミコナゾール等
シクロスポリン
ビンブラスチン 等臨床症状・措置方法
トルテロジン及びDD01の血清中濃度の上昇に伴い効果や副作用の増強が予想されるため、1日用量を2mgに減量すること。
タンボコールの相互作用
アミオダロン塩酸塩
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が1.5倍に上昇するとの報告があるので、本剤を2/3に減量すること。
ザイロリックの相互作用
メルカプトプリン(6-MP)
アザチオプリン臨床症状・措置方法
骨髄抑制等の副作用を増強する。
これらの薬剤の用量を1/3~1/4に減量すること。
バリキサの相互作用
ジドブジン
臨床症状・措置方法
本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、ジドブジンのAUCが17%増加したとの報告がある。また、併用により有意ではないがガンシクロビルの血漿中濃度の低下傾向がみられたとの報告がある。ガンシクロビル及びジドブジンはいずれも好中球減少、貧血の原因となる可能性があるので、併用する場合は本剤又はジドブジンを減量すること。
他にもあるだろう。
デトルシトールを処方されている患者に、クラリスが処方されることは十分に考えられる。
でも、その場合、すでにデトルシトールが処方されている患者にクラリスが処方されることになるので、デトルシトールを減量することは難しい。
クラリスの添付文書のほうには、デトルシトールとの相互作用の記載がないので、短期間の処方であれば、「まいっか」とそのまま調剤してしまいそう。
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