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薬をシートごと飲みこむ人?
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約3分39秒で読めます.
5,923 ビュー. カテゴリ:PTPシートの誤飲
PTPシートの誤飲問題は以前から指摘されています。
PTPシートの医薬品の使用上の注意には、漏れなく以下のような注意書きが記載されている。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
こんなわかりきったことをイチイチ指導する薬剤師も少ない。
以前は1錠ずつ切り離せるようにシートに切れ目が入っていましたが、現在は縦の切れ目の無いものがほとんど。
そのため、薬剤師はハサミを用いてシートを切ります。
10錠シートのうち5錠を出すとき、縦にズバっと切ってしまいますが、これも誤飲のもとになる可能性がある。
うちの薬局では1錠だけ切り離して出す、ということだけは避けるように指示されています。
ハサミで切る時に、錠剤間の間隔が狭いと、錠剤の入っているエリアまで切ってしまって、ダメにしてしまうこともあります。
リベルサス錠の注意書きには「本剤は吸湿性が強く、PTPシートで防湿しているため、ミシン目以外の場所で切り離さないこと。」と記載されている。
吸湿性の高い薬では切り離す際に特に注意が必要である。
誤飲防止の観点からもPTPシートはなるべく大きいほうが良いかも。
1錠ずつ切り分けは危険
PTPシートの誤飲事故はいつまで経っても無くならない。
消費者庁によると、2009年9月から今年7月までに同庁に寄せられた65歳以上の人の誤飲・誤食の事故情報は165件あった。事故情報を誤飲・誤食した製品で分類すると、最も多かったのは「内服薬などの包装」(69件)で、全事故の42%を占めた。内服薬の包装の中でも特に多かったのが、PTP包装シートの誤飲(53件)だった。次いで多かったのは「洗剤・洗浄剤など」(26件)で、以下は「部分入れ歯など」(17件)、「乾燥剤」(11件)、「化粧品類」(7件)、「内服薬以外の医薬品」(6件)などの順となった。
高齢者の誤飲食、最多は薬の包装-消費者庁が注意喚起 (医療介護CBニュース) – Yahoo!ニュース
PTPシートの誤飲は1位。
高齢の患者さんの中には、自分で1錠ずつ切り離して保管しているという話を聞くこともある。
自分も降圧剤を飲んでいるが、服薬を忘れがちなので、食事前に1錠ずつ切り離された薬を食卓に準備して、飲んだら殻をしばらく置いておくというのは服薬コンプライアンスを確実にするために良いアイデアだとは思う。
外出前にあわてていて、不注意でシートごと飲んでしまうという事例も多いとのこと。
外出先で服用するために、携帯しやすいように1錠ずつ切り離している人もいる。
自分でハサミで切っているのなら、間違えてそのまま飲むようなことは無さそうなものだが、そうでもないらしい。
認知症の患者ならあり得る。
いちいち飲むところを見守るのは理想だけど、現実はそうはいかない。
坐薬は座って飲む薬?
坐薬は座って飲む薬だと思って飲んでしまった患者さんの話を聞いたことがあります。
理解力の乏しそうな患者さんには、「お尻に入れる薬です」と言ったほうがいいのかも知れません。
ところで「坐」と「座」の違いってなんでしょう?
「坐」はすわる動作を表し、「座」はすわる場所を表しているそうです。
常用漢字表を作成する際、同じ音で意味の似た漢字の場合は一方を省くという方針から、「坐」が省かれ、「座」が採用されました。
そのため「座」は「すわる」という動作と、「すわる場所」の意味の両方で使われるようになったということです。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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1 件のコメント
昔は、瓶から取り出して決められた数だけ服用するって事が当たり前だったのが、PTPシート誤飲の要因になったと言われています。