2019年3月22日更新.3,397記事.5,981,261文字.

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慢性硬膜下血腫にトランサミン?

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慢性硬膜下血腫にトランサミン?

慢性硬膜下血腫は、血腫が大きい場合には、外科手術が必要ですが、無症状で血腫が小さい場合には、手術をせずに薬を飲みながら血腫が小さくなるのを待つこともあります。
様々な薬が使われますが、トランサミンが処方されることがあります。

トラネキサム酸(トランサミン)は、血液凝固に関わる酵素であるプラスミンの働きを阻害することで、抗出血作用・抗アレルギー作用・抗炎症作用を示す。
臨床では、咽頭炎や口内炎、鼻出血や術後の異常出血のほか、湿疹や蕁麻疹など幅広い疾患に処方されている。
慢性硬膜下血腫の発症や血腫増大の機序には不明な部分が多いが、血腫の増大に、血栓を分解する線溶系の亢進が関係しているという報告がある。
また、血腫外膜の毛細血管の透過性亢進並びに血漿成分の滲出が影響しているという報告もある。

トランサミンは、外膜における線溶系を抑制し、炎症カスケードや毛細血管の透過性亢進を抑えることで、血腫の増大を阻止する可能性があるとして、慢性硬膜下血腫に対して使用されている。

慢性硬膜下血腫

慢性硬膜下血腫は、頭を打つなど頭部外傷を受けた数週間~数か月後に、頭蓋骨下にある脳を覆う硬膜と脳との隙間に血が溜まり(血腫)、脳を圧迫することで様々な症状が出現する疾患である。
高齢や大酒家の男性に多く、頭痛や歩行障害(片麻痺)、認知症様症状などから発見されることが多い。
軽微な外傷でも起こり得るため、原因となった出来事を患者が覚えていないこともある。
高齢者にこれらの症状が見られる場合には、鑑別疾患の1つとして硬膜下血腫を疑う。

慢性硬膜下血腫の治療は、穿頭手術や穿頭ドレナージで血腫を吸引する手術治療が一般的だが、血腫が非常に小さい場合や無症候の場合、手術のハイリスク例に対しては、薬物療法を行いながら経過観察することがある。

慢性硬膜下血腫に五苓散?

頭の手術を行ったという患者さんが、術後に五苓散を処方されていた。
術後の浮腫を緩和する目的で処方されているのかな、と推測。

術後には、桂枝茯苓丸みたいな駆お血剤が処方されることも多いですが、利水剤もアリかな。

手術が何らかの理由で行えない場合、お薬による治療法が選ばれる場合もあります。五苓散(ごれいさん)と呼ばれる漢方薬が、この慢性硬膜下血腫に効くことがあります。五苓散は手術後、残った血液の退きが悪い場合にも使われます。慢性硬膜下血腫 治療法

慢性硬膜下血腫に五苓散がよく使われるようです。

脳内で出血したと聞くと、深刻なイメージですが、慢性硬膜下血腫は比較的予後良好な疾患のようです。
慢性硬膜下血腫と脳出血、くも膜下出血などはどのように違うのか?

脳は外側から頭髪、皮膚、頭蓋骨、硬膜、クモ膜、軟膜という層で囲まれている。
くも膜下出血はその名のとおり、クモ膜と軟膜の間の空間「クモ膜下腔」に出血が生じ、脳脊髄液中に血液が混入した状態。
慢性硬膜下血腫は、硬膜とクモ膜の間の空間「硬膜下腔」に出血が生じ、血液が貯留し血腫を生じる。

くも膜の下は脳脊髄液で満たされており、そこに血液が混入すると脳全体に障害が及ぶ。
くも膜の上か下かで、命の危険性はだいぶ違う。
軽く頭を打った程度でも慢性硬膜下血腫に至ることがあるらしく、頭蓋骨で守られているとはいえ、高齢者が頭を打ったら念のため医者に診てもらったほうが良い。

慢性硬膜下血腫にケタス?デパス?

慢性硬膜下血腫とは、頭に軽い怪我をした後、脳を覆う硬膜と脳との隙間に血液がじわじわとたまる病態。

怪我をして数週間から数ヵ月後に、頭蓋内圧の亢進による頭痛、嘔吐のほか、麻痺やふらつき、意欲の低下などが現れる。
血腫を除去後に、慢性硬膜下血腫が再発することもある。

再発後、血腫を再度、吸引除去することも可能だが、高齢者に頻回の手術をすることはリスクも大きい。
このようなケースに、ケタスやデパスが処方されることがあるという。

一見、無関係に思えるこの2剤は、実はどちらにも血小板活性化因子(PAF)の抑制作用がある。

慢性硬膜下血腫の再発のベースには硬膜の慢性炎症があり、PAFはこの炎症反応に関与するとされる。
実際、抗PAF剤であるケタスやデパスの投与で、慢性硬膜下血腫の再発率が減少することが報告されている。

患者が興奮状態にあるなど鎮静が必要な場合はデパスを処方する。

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糖尿病の既往歴ある患者に特に注意すべき薬は?

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薬剤師

糖尿病の既往歴のある患者に対して禁忌となっており、とくに注意を要する薬はどれか。
A. トリアゾラム(ハルシオン)
B. ファモチジン(ガスター)
C. オランザピン(ジプレキサ)
D. ラベプラゾール(パリエット)

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