更新日:2016年10月18日.全記事数:3,117件.

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タケプロンOD錠をお湯に溶かしちゃダメ?


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タケプロンOD錠の簡易懸濁法

胃ろうをしている患者さんにタケプロンOD錠が処方された。

ランソプラゾールOD錠「トーワ」に変更。
他の薬は粉砕していますが、OD錠は粉砕しなくても水に溶けるよな、と思いそのまま調剤。
しかし、ジェネリックのOD錠は崩壊性に難があるものもあるのでちょっと心配。
簡易懸濁法的なこともお話した。

ここで、タケプロンOD錠の簡易懸濁法を行う際の注意点。

質問1
簡易懸濁法で55℃の湯を使うとき、『温度が高すぎると固まってしまう』とありますが、例えばどんな薬剤の場合注意が必要ですか?
回答1
例えば、薬剤の添加物として、マクロゴール6000 を含有しているものがあげられます。これを含有しているものは温度が高すぎると固まってしまい、チューブが閉塞する原因となります。
例としては、タケプロンOD錠があります。簡易懸濁法についてよくある質問

マクロゴール6000は56~61度で凝固するらしい。
タケプロンOD錠は、水で溶かしたほうがいい。

ちなみに、簡易懸濁法に最も適したPPIはタケプロンOD錠である。
他のPPI、パリエットやオメプラールなどは腸溶錠である。
PPIは胃酸によって速やかに失活してしまうからです。
タケプロンも腸溶性の工夫がされていますが、腸溶性コーティングをした細粒が含まれている錠剤で粗くつぶす限りは問題にならないので、簡易懸濁法が可能です。

タケプロンODは7層の腸溶性皮膜に被われた微粒の裸錠である。
トンカチ等で砕くのは問題ないが、粉砕機、乳鉢等によるすり潰しでは皮膜が壊れ胃で失活してしまうので不可薬剤師ノート – 水でむせるのでタケプロンODを溶解ではなく粉砕でだせないか? [タケプロンOD錠-粉砕可否] – xpwiki

ちなみにパリエットの粉砕について。

パリエットは胃酸により失活するため粉砕は不可。(pH5の条件下だと30分で100%失活する。胃酸はpH2~3で薬の胃内滞留時間は1~2時間であることを考慮すると、経口投与時の粉砕は全く効果が見込めない)薬剤師ノート – パリエット粉砕について [‘パリエット ラベプラゾールナトリウム 粉砕可否’] – xpwiki

患者が自己判断で粉砕してしまう場合もあるので、噛んだり砕いたりしていないかインタビューすることも必要。

タケプロンOD錠は簡易懸濁しちゃダメ?

簡易懸濁法では通常、薬剤の調製に55℃の湯を使用する。
この温度の湯なら、15分放置後も37 ℃程度となりカプセルが十分に溶解するというのが、55 °Cという温度設定の根拠である。

さて、薬剤によっては、簡易懸濁法で調製した薬液が、栄養チューブをしばしば閉塞させることが知られている。

タケプロンOD錠は微細な腸溶性顆粒を凝縮した製剤で、マクロゴール(ポリエチレングリコール)という添加剤が、苦味のマスキングと主薬の安定化のために用いられている。
添加剤のマクロゴールには重合度により幾つかの種類があり、タケプロンOD錠に用いられているのはマクロゴール6000である。
マクロゴール6000 は、常温ではパラフィン状の固形だが、融点は56 ~61 °Cと、簡易懸濁法で用いる湯の温度に非常に近い。
液状に融解したマクロゴール6000 が再度固形化すると、元の腸溶性顆粒よりも大きな、非常に凝集しやすい粒子になってしまう。

このマクロゴール6000の性質を考慮すると、簡易懸濁法の実施時にマクロゴール6000の融点を上回る温度の湯を使用すると、融解したマクロゴール6000 が投与中に再び固形化してチューブ内で凝集し、チューブの閉塞を来すものと考えられる。

参考書籍:日経DI2014.7

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