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カバサールは一包化や粉砕しちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約2分3秒で読めます.
4,469 ビュー. カテゴリ:パーキンソン病と嚥下困難と粉砕
カバサール錠には、光と湿気を避けるための保存袋が付いている。
そのため、一包化や粉砕は不可と判断する薬剤師が多いが、ヤクチエで調べても「不明」であり、不可というわけではない。
薬剤師ノート – カバサール1mg錠は粉砕できるか? [カバサール カベルゴリン 粉砕可否] – xpwiki
成分に吸湿性がある訳ではないが、カバサール錠は光と湿気に弱いのでPTPシートから出すことは避けたほうが良い。粉砕後、気温25度、相対湿度75%、遮光の条件下で保存した場合では1週間は規格内。メーカーの提供しているカバサール用の遮光袋に入れた場合では4週間は規格内。気温25度、なりゆき湿度にて1000ルクスの光を照射した場合では1日は規格内。裸錠の場合は、気温25度、相対湿度75%であれば2週間。光がある場合は、同様の条件で2日。
パーキンソン病の患者で、粉砕が指示されることは多い。
光と湿気に弱いのであれば、遮光袋に入れて、乾燥剤を入れてお渡しする。
「粉砕は避けること」となっているペルマックスとかの場合は、疑義照会かけますが、カバサールの粉砕で疑義照会しても代替案が思い浮かばなければ意味のないこと。
光や湿気で分解されても、全く効果がなくなるわけではないし。
ウェアリング・オフとかの問題のほうが大きいような気もするし。
保管袋付きの薬
たまーに、薬の箱の中に保管袋入っている薬あるよね。
目薬は入っているけどね。
内服薬で入っているのは珍しい。
レグナイトとか、カバサールとか。それ以外知りませんが。
レグナイトの保管袋がこちら↓
「高温・湿気を避けること」
・乾燥剤入り保管袋のため、使用時まで開封しないでください。
・開封後は確実にチャックを閉め、高温・湿気を避けて室温で保管してください。
・お薬がなくなったら保管袋は廃棄してください(乾燥剤が吸湿するため)。
カバサールの保存袋には以下のように書かれている。
・カバサール錠は光と湿気を好まないので、この袋に入れて、中の乾燥剤と一緒に保存してください。
・チャックはしっかり閉めて、閉め忘れないようにご注意ください。
やはり、湿気に弱い吸湿性の薬にはこのような保管袋がついているのだろう。
レグナイトの添付文書には、「PTP包装から取り出し無包装状態で高温・多湿下の条件に放置すると、品質の低下が認められるため、分包しないこと。」と書かれているので、一包化不可です。
カバサールもこのような保管袋が付いているので、当然一包化は不可。
かと思いきや、添付文書上は、「開封後は湿気を避け、遮光して保存すること。」という記載だけで、ヤクチエで調べても一包化に関しては不明であった。
カバサールを一包化するかどうかの判断は薬剤師によって異なるのかもしれない。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。